広島・ドラ1黒原 3連続空振り三振斬り 圧巻の対外試合デビュー 巨人打線ねじ伏せた

 6回裏に登板し、巨人打線から3者連続三振を奪う好投を見せた黒原(撮影・立川洋一郎)
 6回、快投を見せ、末包(右)と笑顔でタッチを交わす黒原
 6回裏に登板し三者三振の快投を見せた黒原(撮影・立川洋一郎)
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 「練習試合、巨人1-2広島」(19日、沖縄セルラースタジアム那覇)

 広島ドラフト1位の黒原拓未投手(22)=関学大=が圧巻の3者連続三振デビューだ。19日、巨人との練習試合で対外試合初登板し、六回に八百板、大城、増田陸をいずれも空振り三振に斬った。15日のシート打撃では打者11人に8安打を許すなど乱れたが、投球フォームの修正が最高の結果に結び付いた。

 パワーピッチャーの迫力を見せつけた。黒原が直球でグイグイ押し、巨人打線を力でねじ伏せた。ドラフト1位の力を見せつける快投。対外試合デビューを3者連続空振り三振で飾った。

 「前回のシート打撃で全然思った通りにいかなくてすごく悔しい思いをした。挽回じゃないけど、いいところを見せたいなと思って投げました」

 六回に出番が来た。内角高めに狂いなく投じた直球で左打者の八百板を空振り三振に打ち取り、奪三振ショーの幕開けだ。大城、増田陸に対しても力勝負を挑んで空振り三振。最速は150キロを計測した。

 佐々岡監督は「球の強さ、カットボールにしても抜けていたのがいい曲がりになった」と評価。左腕も「強い球を投げることができて良かった」と手応え十分だった。

 15日のシート打撃で打者11人に8安打を許すなど、プロの洗礼を浴びた。大学時代から走者なしでも採用していたクイック投球が通用しなかった。

 指揮官からは、打者からするとタイミングが取りやすいのではないかと助言を受けた。熟慮の末、フォーム修正を決断。大学3年時以来となる足を上げる投げ方にし、ネットスローを繰り返した。

 「結果で恩返しじゃないですけど、大瀬良さんに感謝の気持ちを表せられたかな」

 中3日で取り戻した剛球の背景には、エースの支えもあった。シート打撃で打ち込まれたことを知った大瀬良から、その日のうちにLINEが届いた。

 「『ドラ1』とかいろいろ言われることがあったり、周囲の目だったりもあると思うし、しんどいと思う。俺もそうだったと。励ましの言葉をいただいて自分は救われた」

 大瀬良は新人時代、キャンプ終了までに体重が7キロ減った経験がある。エースの心配り。力に変えないわけにはいかなかった。

 開幕1軍、勝利の方程式入りを目指す。「結果が出たといってもまだ1試合。1回で3人しか投げていない。これを維持するのが難しいと思うので、満足せずに突き詰めていきたい」。即座に気持ちを切り替えた言葉が頼もしい。

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