捕手も一塁も三塁も “三足の草鞋”広島・坂倉を“休ませたくない”と北別府氏

 広島・坂倉将吾(23)は今年、捕手としての立場を固められるのか。打力を優先するため一塁に加え、すでに三塁の練習も始めているが、デイリースポーツウェブ評論家の北別府学氏は「ベンチに休ませておくのはもったいない」と“打撃ファースト”の起用法に理解を示した。

   ◇  ◇

 坂倉自身は“捕手一本で勝負したい”と話しているように、本職である捕手としての試合出場にこだわっているようだね。その気持ちは当然のものとして理解できるし、意気込みは我々にも伝わるものがある。

 ただ、チーム事情というものも考慮しないといけない。捕手には会沢がいるし、石原も伸びてきている。

 昨年の終盤は、下半身の不調から戻ってきた会沢がマスクをかぶるケースが多く、森下には相性の良さを買われて石原を組ませていた。坂倉は九里が投げる試合だけを任されているような傾向にあったね。

 本人自身もキャッチングや送球、リード、すべての面で不足していることを感じているからこそ、やる気をみせているのだろう。

 確かに後逸したり弾いたり、走られたり…まだ甘さは残るが、捕手というポジションは実戦で経験を積んでいくしかないからね。でもこの1、2年で少しずつだが、成長しているようにも思う。

 坂倉の長所は何と言っても打力。佐々岡監督もベンチに置いて、休ませるようなことはしたくないはず。

 (昨年、坂倉は捕手として62試合、一塁手としても62試合。代打や途中出場を含めて132試合に出場し、打率・315、12本塁打、68打点を記録。打率は鈴木誠也に次いでリーグ2位だった)

 今年は、おそらく全試合に出場させたいと首脳陣は考えていると思う。だからこそ秋季練習で三塁の練習もさせたんでしょう。

 (新外国人のライアン・マクブルーム内野手は一塁が有力だが、外野プランもあり起用に関しては流動的)

 外国人選手の使い方によっては一塁に入ったり三塁に回ったり、可能性としてはある。三塁なら林との競争になるのだろうが、坂倉はたとえ相手先発が左腕でも起用されるのではないかと推察する。

 器用貧乏や便利使いという言葉があるが、彼の場合は優先的に先発出場するための措置なのだから、言われたポジションでやることでしょう。捕手としての研究やデータ整理で大変だとは思うが、捕手ができるというのは逆に魅力でもあるからね。

 本人が目指すように会沢や石原を押しのけて「捕手一本」で定位置を奪うのか。それとも“三足の草鞋”を履いて打ちまくるのか。いずれにしても坂倉が打線の主軸を担うのは間違いないでしょう。

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