広島・坂倉 22年の目標は「捕手で優勝」 石原慶幸氏と対談(1)

 広島の坂倉将吾捕手(23)と本紙評論家の石原慶幸氏(42)が新春特別対談に臨んだ。坂倉は昨季、プロ初の規定打席に到達し、リーグ2位の打率・315の好成績を残した。飛躍の一年を振り返り、今季は「捕手で優勝」という大きな目標を掲げた。石原氏は捕手というポジションでの心構えをアドバイスするなど、捕手談議に花が咲いた。

  ◇  ◇

 -明けましておめでとうございます。今年は坂倉捕手にとって、さらなる活躍が期待される年になります。

 坂倉「去年のキャンプではケガをしているので、まずはケガしないようにオフをしっかりと過ごして2月1日のキャンプイン初日から、いい状態で入っていけるようにしたい。そして今年は捕手一本で勝負したいという気持ちです」

 石原「昨年は充実したシーズンを過ごしたね」

 坂倉「そうですね。チーム的には良くなかったですが、個人的には1シーズン完走できて充実したシーズンだったと思います」

 石原「守備は捕手と一塁をこなした。一塁を守ったことで、ためになったことは」

 坂倉「ベンチから見るリードや投手の表情、打者の反応などが一塁から見るのとでは全然違いました。『アツさん(会沢)はこうしている』『石原貴規さんはこうしている』というのをすごく見ることができたし、そういうものを参考にして自分に取り入れようとしていましたね」

 石原「2年前までは捕手で出場していない時はベンチで見ているか、代打に備えたりすることが多かったと思う。でも、去年は一塁でも試合に出られるようになったことで何か気持ち的に違ったものはあったかな」

 坂倉「常に試合は出たいとは思っていたんで、その部分では良かったんですが、やっぱり、試合をやっていく中で捕手をやりたいなというのは一塁を守っている時にもいつも感じていました」

 石原「捕手の醍醐味(だいごみ)、捕手にこだわる理由は」

 坂倉「捕手で優勝したいというのが一番です。正直、一塁手として優勝してもうれしいとは思うんですけど、それとは絶対に違う、格別なものが捕手にはあると思っています。それを自分が正捕手として味わいたいというのがあるので。それが一つの夢と言ったらおかしいですけど、自分の最大の目標でもあるので、そこにこだわり続けたいです」

 石原「そこまで捕手の魅力を感じられるものって何だろう」

 坂倉「苦しいことばかりですが、苦しいことをやるからこそ喜びがある。そこを乗り越えた先に、絶対に違うものがある。(捕手で勝つのは)1試合だけでもうれしいので、それをシーズンを通して経験して優勝できたらと考えた時に、やめられないなというのはありますね」

 石原「捕手というポジションはやった人にしか分からない特別なものがあるからね。優勝できたら喜びも格別だと思うよ」

 坂倉「はい、頑張ります!」

 ◆石原慶幸(いしはら・よしゆき)1979年9月7日生まれ。岐阜県出身。現役時代は177センチ、90キロ、右投げ右打ちの捕手。県岐阜商から東北福祉大を経て、01年度ドラフト4巡目で広島入団。1年目の02年10月5日・ヤクルト戦(広島)で初出場初安打。18年5月11日・阪神戦(マツダ)で、広島捕手では初で史上最年長となる38歳8カ月での1000本安打達成。ベストナイン、ゴールデン・グラブ賞各1回(いずれも16年)。16~18年にはチームの3連覇に貢献。09年WBC日本代表。通算成績は1620試合出場、1022安打、66本塁打、378打点、打率.236。

 ◆坂倉将吾(さかくら・しょうご)1998年5月29日生まれ。千葉県出身。176センチ、82キロ。右投げ左打ち。捕手。酒々井ビッグアローズ(軟式)で野球を始め、酒々井中では八千代中央シニアに所属。3年春に全国大会優勝。日大三高時代は甲子園出場なし。2016年度ドラフト4位で広島に入団。1年目の17年9月23日・巨人戦でプロ初出場。同30日・DeNA戦でプロ初安打初打点。昨季は自己最多132試合に出場し、打率.315、12本塁打、68打点。初めて規定打席に到達し、打率はリーグ2位。今季の推定年俸5000万円。

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