広島・森下 援護なく5敗目に悔しさ「2死からの失点ですし」

 「中日3-0広島」(17日、バンテリンドーム)

 広島の森下暢仁投手(23)が中日戦初黒星を喫した。0-0の三回に2死から与えた四球をきっかけに1失点。七回にもA・マルティネスに追加点を奪われた。打線の援護もなく5敗目を喫したものの、7回6安打2失点は先発の役割を果たしたと言える。東京五輪の決勝戦登板後、中9日で臨んだ一戦。笑顔で終えられなかったものの、安定感ある投球は次戦に期待がかかる。

 制球が乱れた。0-0の三回2死からだ。森下は京田を2球で追い込みながら9球粘られ四球。続く渡辺の打席で二盗を決められ2死二塁とされると、先制の左前適時打を浴びた。悔しさがにじむ。打線の援護がなく、これが決勝点になった。

 「打者も逆方向を意識している中で、バットが出た打球だと思う。その前に盗塁された。2死から四球を出してますし。そういうのが重なっての点だと思う」

 中日戦での黒星は、昨季から数えて6試合目にしてプロ初。それでも7回6安打2失点。先発としての仕事を果たしたと言える投球内容だった。

 直球を軸にカーブやチェンジアップで緩急を付ける。カットボールの切れ味もあった。2点目を失って迎えた七回1死一塁からは京田を遊飛併殺に打ち取った。失点しても最少失点で切り抜ける粘り強さがあった。

 八回の攻撃で代打を送られた。交代後はベンチの最前列に座り得点を信じたが、打線は無得点に終わった。

 佐々岡監督は期待を込めながら「2失点なので、もちろん責められないんだけど、2死走者なしから、京田に対しての勝負球がなかなか決まらず、四球になってしまったのが(痛かった)」と振り返った。

 金メダルを獲得した東京五輪では2試合に先発。7日、米国との決勝戦のマウンドも託され、5回3安打無失点で悲願への道をつくった。日本球界を代表する選手たちと過ごしたかけがえのない期間。千賀ら多くの投手との会話を交わし刺激を受けた。そして何より勝つ喜びを肌で体感したのが財産になった。

 「このチームで勝ちたいと思ってやっています。そこで勝てなかったっていうので次、反省してやっていきたい。2死からの失点ですし、そういうところが減っていけば、防げたところもあったのかなと思う」

 森下は言葉を紡いだ。始まった後半戦。悔しさを新たな力に変えて、次回のマウンドへ上がる。

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