広島の大瀬良大地投手（２９）が２３日、マツダスタジアムでの個別練習に参加し、チーム全体がコロナ禍に襲われた現状を踏まえ、試合再開に向けてベストを尽くす姿勢を示した。この日の時点でチーム内の陽性者は計１２人となり、離脱者も出ている現状。先行き不透明な状況の中、エースは可能な限りの手を尽くし、状態を整えていく。

　チームが見舞われた緊急事態を、大瀬良は受け止めた。この日までに、球団内では計１２人の感染が確認されている。「現状として、誰がそういう形になってもおかしくないのかなと。団体行動ですし、難しいですけど」と投手主将としての複雑な胸中を明かした。

　２１日からの阪神３連戦は中止となり、現段階で試合再開の日は未定。先が見えない状況下での練習には当然、難しさも伴う。だが「すごく不安ですが、開催されるその日に合わせて、僕たちは動いていくしかない。不安でも不安じゃなくても、とにかく最大限の準備をしてその日に合わせたい」と自覚をにじませた。ベストを尽くして、訪れる戦いへの準備を進めていく。

　チーム全体を見渡し「やっぱり不安はあると思います。僕も、もちろん不安ですし、大丈夫かな、という思いはみんな持っているとは思う」と、仲間の心境も察した。

　いつ、どこで感染しても不思議ではない状況。だからこそ、より一層の感染予防にも努める。「できることはとにかく、これまで以上に気を引き締めて、やれることをやることかなと思います」。この日も個別練習で調整。苦境を乗り越えられると信じて、歩みを進めていく。