広島・ドラ1栗林 初ブルペンで竜虎007ビビらせた「7、8割」の直球だけで!

 「広島春季キャンプ」(1日、沖縄)

 プロ野球12球団の春季キャンプが宮崎・沖縄の両県などで始まった。広島1軍は沖縄県沖縄市のコザしんきんスタジアムで、無観客でスタート。ドラフト1位・栗林良吏投手(24)=トヨタ自動車=は初日からブルペン入りし、直球のみ31球を投げた。7~8割の出来ながら視察した阪神、中日スコアラーは戦々恐々。最速153キロ右腕の実力を認め、警戒心を強めた。

 沖縄の青空の下、フレッシュな声が響いた。「お願いします!」。栗林は帽子のひさしに右手を当て、捕手・中村奨にあいさつした。カープのユニホームに袖を通して臨んだ初ブルペン。全集中で直球のみ31球を投げた。

 「自分の投球、調整をできるように、他を見ないようにしました。集中できたブルペンだった。(直球は)100%じゃないけど7、8割までは来ているかなと思います」

 初球はど真ん中。徐々にギアを上げた。ほぼ同じタイミングで投球練習した森下らを全く見ない。ただひたすらに、ミットを目がけ右腕を振った。

 最後の1球は右打者の外角低めへ、ビシッと決まった。最速153キロの本格派。生命線であるアウトローへ、伸びのある力強い直球だ。佐々岡監督は「まだまだ本調子にはいっていないと思うが、自分で考えながら投げているという姿勢も分かる。その中でさすがだなという球もあった」と目尻を下げた。

 ドラ1右腕が見せた実力の一端に、他球団の“007”は警戒心を強めた。阪神・御子柴スコアラーは「大崩れするようなタイプには見えなかった。実戦でチェックしていきたい」。中日・岩田スコアラーも「さすがドラ1。初日だけの印象ですが、さすがにスピンのかかったきれいな真っすぐを投げる。上背はないが角度もある。あの真っすぐの強さなら抑えもできる」と評価を上げた。

 決め球のフォークなど、変化球の解禁はお預け。次回は第1クール最終日の4日にブルペン入りする予定だ。指揮官からはマイペース調整を勧められており、はやる気持ちを抑えながら着実に前へ進んでいく構えだ。

 即戦力として期待される右腕は、「求められたところで活躍できるように準備していく。先発、リリーフにこだわりはない。どっちでもいけるようにしっかりアピールしていって、どっちでもいけるなと思われることが理想です」と頼もしい言葉を並べた。好投手が背負った20番を受け継ぐ新人が、プロとして力強い第一歩を踏み出した。

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