大瀬良 マエケン授業で“エース道”吸収

 広島・大瀬良大地投手(24)が22日、米大リーグ・ドジャースに移籍する前田健太投手(27)からエース道を学ぶ覚悟を明かした。21日から合同トレを開始。一緒に練習する“最後の10日間”になるだけに「貴重な時間を大切にしたい」という。宝刀チェンジアップの習得など、前エースから技術、精神を受け継いでいく。

 常に行動は一緒だった。アップからキャッチボール、走り込みと続いた練習。大瀬良は時折笑顔を見せながら目をこらし、耳をすませて必死に汗を流した。21日から始まった前田との合同自主トレ10日間。“最後の授業”でエース継承を誓う。

 「マエケンさんと一緒にできる貴重な時間。大切にしたい」。20日まで母校・九共大での自主トレで体をつくり上げた。前田から「一緒にやらないか」と連絡を受け、合同自主トレが実現。チーム先乗り自主トレに参加せず、10日間は前エースから技術、姿勢を学ぶ。

 技術的には「変化球」の極意を聞く。先発に再転向する右腕は現在、落ちる球の完全習得に励んでいる。フォークと並行して、チェンジアップを練習中。前田が得意とする球で「何回か聞いているんですけど、もう少し深いところの感覚を聞いて、自分のモノにしたい」と狙いを明かす。

 今季の目標は「開幕投手」「15勝」「5完投」。ただ勝つだけでなく長い回を投げて、中継ぎの負担を減らしたいと考える。「ここぞの場面で三振がほしい。落ちる球は三振を取るためのボール。幅を広げたい」。これまでの決め球は直球、カットボールが中心。球種を増やすことで、打者の迷いを誘う。

 前田はメジャー挑戦を決めた昨年12月。携帯メールで「お前が中心となって、やっていかないと。任せたぞ」と激励。大瀬良は「意気に感じてやっていく」と、年末年始もハードな練習を続けた。84キロだった体重は、トレーニングで88キロまで増えた。この日もブルペンに入って立ち投げ50球。キャンプ前に捕手を座らせて、本格的な投球練習を開始する。

 「言葉では一度、言っていただいたので。あとはマエケンさんの練習する姿を見て、僕が感じる部分でいろいろ吸収していきたい」

 技術だけでなく、キャンプまでの準備、野球に取り組む姿勢なども「もう一度、勉強したい」と、どん欲に進化の道を探る。飛躍を誓う3年目のシーズンへ、無我夢中で前田の背中を追う。前エースから新エースへ。託される思いを胸に、大瀬良は2016年を戦う。

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