ルイスはボンズの“弟子”練習方法を伝授

 広島の新外国人選手、フレッド・ルイス外野手(32)とミゲル・ソコロビッチ投手(26)が29日、広島市内のマツダスタジアムで入団会見を行った。ルイスは、通算762本塁打で、米大リーグ最多本塁打記録保持者のバリー・ボンズ氏(48)=前ジャイアンツ=に練習方法を学んだことを明かした。同氏からの助言を胸に広島を22年ぶりの優勝に導く。

 穏やかな口調の中にも、強い決意がにじんでいた。入団会見の席上。ルイスは真っすぐ前を向き「(広島入団が決まり)幸せな気持ち。自分のできることをして、チームの勝利に貢献したい。優勝を広島に持って帰りたい」と力を込めた。

 米大リーグ7年で通算415安打。持ち味は俊足を生かし、広角に打ち分ける打撃だ。

 それを支えるのが“キング打法”だ。06~09年のジャイアンツ在籍時、チームメートだった通算762本塁打で米大リーグ最多本塁打記録を打ち立てたボンズ氏に弟子入りを志願。「球が遅く見える」練習方法を学んだ。

 その方法は至ってシンプルだ。まず、打撃マシンの近距離に立ち、放たれる球に軽くバットを合わせる。そのスピードに目が慣れると、少し後方に移動し再びスイング。それを繰り返しながら徐々に距離を広げ、最終的に試合と同じ18・44メートルの間隔で打撃練習をするというものだ。

 「彼の背中を追って野球をしていた」。敬愛する同氏から学んだ練習方法は、効果てきめんだった。「打席で球が遅く感じる。球の見極めもよりできるようになった」と、選球眼の向上を実感。際どい球も見逃せるようになり、四球の数も増えたという。

 打撃では07年に達成したサイクル安打の再現も狙う。日米両国での達成者は04年に中日で達成したアレックス(元広島)のみだが「チャンスがあれば狙う」と意欲をみせた。

 毎年、シーズンオフはウエート中心に体づくりをする。しかし、カープ入団が決まった昨年12月以降は、積極的にバットを振った。「しっかりスイングしてきたよ」。米国よりも早く始まる日本のキャンプにも準備は万全だ。

 「とにかく自分のベストを尽くす。100%の力を出して球場をあとにしたい」。昨季、得点力不足に泣いた野村鯉。その解消なくして22年ぶりの優勝はない。カープ打線の救世主へ‐。背番号「41」の肩にかかる期待は大きい。

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