「巨人－阪神」（２１日、東京ドーム）

　巨人は一回２死一、三塁のピンチ。阪神・大山が打ち上げた飛球は右翼ファウルゾーンのエキサイトシートへ上がった。右翼手・丸が懸命に追いかけてグラブを伸ばしたが、右翼エキサイトシートのファンが先にキャッチ。丸も捕れそうな状況だっただけに、悔しそうな表情を浮かべた。

　ただ、打球はエキサイトシートの中に入っており、丸も抗議はせず、審判団も特に協議せず。直後、大山が三遊間に打球を放ったが、遊撃手・泉口の好守でピンチを切り抜けた。

　ファンもグラブを出さなければ打球が当たってしまうだけに、致し方ない状況。中継の解説を務めた赤星憲広氏も「今のは悔しいでしょう。丸選手。追いついてますもんね」と反応し、江川卓氏も「捕れているでしょう」と語っていた。

　野球規則では【観衆の妨害】の項目があり、「打球または送球に対して観衆の妨害があったときは、妨害と同時にボールデッドとなり、審判員は、もし妨害がなかったら競技はどのような状態になったか判断して、ボールデッド後の処置をとる」とあるが、「野手がフェンス、手すり、ロープから乗り出したり、スタンドの中へ手を差し伸べて捕球するのを妨げられても妨害とは認められない」とも記述されている。