阪神・森下 侍4番弾!初抜てき一発回答 先制V2ラン&2試合連続マルチ プレミア12連覇へ「日本一しか…世界一しか」

 「ラグザス 侍ジャパンシリーズ2024、チェコ代表0-9日本代表」(10日、バンテリンドーム)

 「ラグザス 侍ジャパンシリーズ2024」が10日、バンテリンドームナゴヤで行われ、日本が9-0でチェコに圧勝した。代表戦で初めて4番で起用された阪神の森下翔太外野手(24)が初回、左中間へ先制2ランをマーク。六回にも中前打を放ち、2試合連続のマルチ安打と躍動した。チェコとの強化試合を2連勝で終えた日本は、プレミア12連覇を目指し、13日にオーストラリアとの1次リーグ初戦に臨む。

 鮮烈4番デビューに、バンテリンはどよめきと大歓声に包まれた。森下の放った打球は放物線を描き、左中間スタンドへ。日本代表4番初打席で、井端監督の期待に一発回答してみせた。

 「うまくバットに乗ってくれた。入ると思わなかったけど、最高の結果になってよかった」

 昨年11月の「アジアプロ野球チャンピオンシップ2023」、今年3月の侍ジャパン強化試合・欧州代表戦にも選出されたが、4番経験はなかった。前夜のチェコ戦では6番で先発出場し2安打1打点。そしてこの日侍4番デビューを迎えた。

 「どの打順を任されてもいける準備はできていた」と淡々。それでも「打てるのはすごい光栄なこと。任されるのであればすごく気持ちは上がっていける」といつも以上に心は燃えていた。

 初回2死一塁。「とにかくランナーをかえすことだけを考えて打席に入りました」。1ストライクからサトリアの2球目、外角低めの111キロ、チェンジアップを捉えた。打球はスタンドギリギリへ飛び込む先制2ランに。第1打席でいきなり大仕事をやってのけた。

 宮崎合宿初日、井端監督が4番起用の可能性を明言すると、森下は並々ならぬ思いを語っていた。「侍ジャパンの4番っていう、はたから見た時は肩書じゃないですけど、そういうのもあると思うので。やれるならしっかりやりたい」。責任の重みを理解し、臨んだ一戦。実はこれがバンテリンでのプロ初本塁打に。日本代表では23年11月、「アジアプロ野球チャンピオンシップ」の台湾戦・第3打席以来のアーチとなった。

 8月13日・巨人戦(東京ド)、阪神4番デビュー戦のデジャビュのような一発でもあった。なんとその第1打席でも1ストライクからグリフィンの2球目を捉え、左中間スタンドへの先制2ランを記録していたのだ。シーズン中からの勝負強さは侍でも健在。「強化試合のどちらかに森下選手を(4番に)入れてみたい思いがあった」という指揮官の抜てきに応えた。

 2日連続のお立ち台では天然もさく裂し、笑いを誘った。「日本一しか…」と言いかけ、「すみません」と慌てて訂正。仕切り直しで力強く誓った。「世界一しか見えていないので突っ走っていきたい。熱い大きなご声援が必要なのでお願いします!」。勢いそのまま、13日からの本戦でも打線を引っ張っていく。

 ◆プレミア12で4番なら 森下が侍ジャパンで4番を務めるのは自身初。また、主要国際大会(五輪、WBC、プレミア12)で阪神選手が4番を務めたのは2008年・北京五輪での新井貴浩で、森下が第3回プレミア12で先発4番を務めれば、阪神選手では新井以来となる。

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