西武 松井監督が休養 低迷続き数日前から球団内で協議「期待応えられず申し訳ない」 渡辺GMが監督代行兼務

 西武は26日、チーム不振のため松井稼頭央監督(48)が休養し、渡辺久信GM(58)が27日付で監督代行を兼務すると発表した。双方協議の末、決断に至ったという。就任2年目を迎えた松井西武は今季、開幕から低迷。打線が振るわず、最下位に沈んでいた。渡辺GM兼監督代行は28日の中日戦(バンテリンドーム)から指揮を執る。背番号は「72」。

 監督人事を巡っては数日前から球団内で協議され、この日のオリックス戦後に球団側と松井監督が話し合って休養が決まった。会見した渡辺GMは「なかなかチームが軌道に乗っていかないというところがあった。球団からもこの状況を打破していくためにはGMしかない、と言われた」と経緯を説明した。

 松井監督は2軍監督から昇格した昨季、65勝77敗1分けで5位に終わった。オフに山川がソフトバンクへFA移籍。今季は「やる獅かない」をスローガンに掲げて優勝を狙ったが、新外国人野手のアギラー、コルデロの不振、投手陣もエース格の平良の離脱など、悪い流れが続いた。4月にはソフトバンク3連戦でまさかの3戦連続サヨナラ負け。5月中旬から8連敗を喫するなどパ・リーグ最下位に低迷した。

 志半ばでチームを去る松井監督は試合後、「勝ちながら若い選手を育てるのを含め、結果を出せなかった」と選手やコーチ陣に説明。「一緒にやれて、もちろんもっとやりたかった。ファンの方の期待に応えられなかったのは申し訳ない」と険しい表情で話した。

 残り98試合での巻き返しは、2008年から13年まで監督を務め、08年に日本一に輝いた実績を持つ渡辺GM兼監督代行に託される。

 会見では「プロ野球人生を懸けて挑んでいきたい」と意気込みを語りつつ、12球団ワーストのチーム打率・214と低調な攻撃陣について「やはり点を取らないと、投手がいてもなかなか勝てない。何とか1点、2点をもぎ取っていく、相手にとって嫌らしいと思わせられるチームをまたつくっていきたい」と具体的なイメージを膨らませた。コーチ陣の配置転換は行わない方針で、新たに育成選手の支配下選手登録を検討しているという。

 ◆松井 稼頭央(まつい・かずお)1975年10月23日生まれ、48歳。大阪府出身。現役時代は右投げ両打ちの内、外野手。PL学園から93年度ドラフト3位で西武入団。98年にパ・リーグ最優秀選手、02年に「トリプルスリー」を達成。04年にFAでメッツ移籍後、ロッキーズ、アストロズを経て11年に楽天でNPB復帰。18年から西武復帰し同年現役引退。最多安打2回(99・02年)、盗塁王3回(97~99年)。19年に西武2軍監督就任。22年は1軍ヘッドコーチ。23年から指揮を執り通算80勝107敗1分け(26日現在)。

 ◆渡辺 久信(わたなべ・ひさのぶ)1965年8月2日生まれ。群馬県出身。58歳。前橋工からドラフト1位で84年に西武入り。最多勝3度など黄金時代の主力投手として活躍。98年にヤクルト、99年から台湾でプレーし01年限りで引退。日本での通算成績は125勝110敗27セーブ、防御率3・67。西武監督に就任した08年にリーグ優勝と日本一。13年までの6年間監督を務め、Aクラス5回、監督通算438勝395敗31分け。現球団GM。

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