楽天用具車が事故渋滞に巻き込まれ 史上最長1時間46分遅れで試合開始→岸2時間37分で完封
「東北楽天ゴールデンイーグルス5-0オリックス・バファローズ」(11日、楽天モバイルパーク)
予想外のハプニングが発生し、プロ野球史上最長遅延となる1時間46分遅れで試合が始まった。それでも楽天・岸孝之投手(38)は待ちに待たされた難しいマウンドで躍動。「開始時間が遅れて暑いにも関わらず、ファンが待ってくれていたので」。自身2年ぶりの完封勝利を届けた。
楽天はこの日、遠征先の福岡から移動ゲーム。用具は羽田空港まで空輸され、そこから陸路で運搬。だが、用具車が道中で事故渋滞に巻き込まれ、大幅に到着が遅れた。午後4時ごろに一旦は同7時開始と発表された。しかし、同6時55分ごろに同7時45分開始に再変更。本来なら五回終了時の花火が試合開始前に打ち上げられた。そして同7時過ぎに球場に荷物が到着すると、スタメン以外の選手も荷降ろしを手伝い、なんとか試合が開始された。
それでもベテランは落ち着いていた。初回のピンチを切り抜けると、二回以降は二塁すら踏ませない。九回は大歓声に迎えられてマウンドへ上がると、今季チームでは初となる9回を1人で投げきり、2時間37分で試合を終わらせた。
石井監督は「オリックスさんに迷惑をかけてしまって、ファンの方も待たせてしまったけど、いい野球を見せられてよかった。一番は業者の方が勝つための野球道具を持ってきてくれたことに感謝しています」。無事に試合が開催されたことに安堵(あんど)した。
◆主な用具関係到着遅れトラブル
▽67年10月9日・サンケイ-中日第1試合(横浜平和)※試合球の到着遅れで37分遅れ
▽79年7月13日・日本ハム-南海(後楽園)。※東名高速日本坂トンネル火災の余波で道路が渋滞し、大阪から南海の用具が届かなかったため中止。
▽17年8月11日・広島-巨人(マツダ)※ユニホーム類の到着遅れで30分遅れ。


