NPBファーム拡大構想 新規参入説明会に2桁近い企業参加 「エクスパンション(球団拡張)ではない」事務局長強調

 日本野球機構(NPB)は17日、2024年または25年シーズンから、2軍戦のみに参加する新規球団の公募を検討する企業、チームを対象した説明会を都内で非公開で実施した。既存の独立リーグ球団を中心に、2桁に近い企業、団体が参加。井原淳事務局長は「あくまで目標は裾野の拡大。エクスパンション(球団拡張)ではない」とし、セ・パ12球団の運営には直結しない方針を強調した。

 歴史が動き始めた。第1回目の2軍新規参入説明会には2桁に近い企業、団体が参加。都内に本社を置く「ハヤテインベストメント社」、独立リーグで熊本を本拠地にする「火の国サラマンダーズ」なども顔をそろえた。井原事務局長は「NPBビジョンに共感をいただいた」と語った。

 今回のファーム・リーグ拡大構想については、プロ野球の発展と野球振興を念頭に、22年7月のオーナー会議から議論が始まった。同事務局長は「あくまで目標は裾野の拡大。エクスパンション(球団拡張)がその先にあるものではない」と強調。現在の12球団から将来的な球団数増を見据えたものではない、と明確に方向性を示した。

 5月22日には2回目の説明会を開催する。参加希望球団は、12球団の本拠地以外の府県に球場、室内練習場の確保が必要。シーズンを通じて試合を遂行できる35人程度の戦力など育成面、経営面などを書面で提出する。公募は5月1日から開始。9月末をメドに実行委員会による1次審査が行われ、その後球場視察など試合運営面や選手育成面など、2次審査が実施される。

 また、非公表だが加入手数料と、参加預かり金も必要になる。1軍に新規参入する際には、25億円の預かり保証金を含む30億円の加盟料が必要だが、今回は合わせて数千万円程度に減額。預かり金については5シーズン後に返金されるという。

 24年から新規参入を目指すチームは11月30日、25年からは24年9月30日を期限に、審査後にオーナー会議の承認を経て、正式に参入が認められる流れだ。

 【ファーム新規参加球団の概要】

 ◆新規参加球団数 将来的に2球団以上

 ◆新規参入の時期 24年シーズンあるいは25年シーズン

 ◆加入手数料など 参加球団は加入手数料及び参加預かり金を納入

 ◆参加申請開始日 5月1日

 ◆参加申請期間 24年参加希望は7月31日まで、25年参加希望は24年8月31日まで

 ◆審査方法・過程 9月末までに一次審査。24年参加希望は11月30日、25年参加希望は24年9月30日までに二次審査

選手数ファームの年度選手権遂行に必要な選手数を確保

 ◆編成対象選手  ドラフト会議で指名されなかった選手、NPB12球団と選手契約を締結したことがある選手、外国人選手

 ◆本拠地球場 野球協約第38条で規定した保護地域以外の府県にある球場。屋内練習場も確保すること

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