ヤクルトとオリックス 消耗戦に勝つのは?高代氏「リリーフ投手による気力勝負」

「日本シリーズ・第5戦、オリックス6-4ヤクルト」(27日、京セラドーム大阪)

 オリックスが吉田正の2ランでサヨナラ勝ちし、対戦成績を2勝2敗1分けの五分に戻した。中継ぎ投手フル回転の凌ぎ合いが続く今シリーズ。デイリースポーツウェブ評論家の高代延博氏は「この消耗戦を制した方が勝つ。失策と無駄な四球は禁物」と語った。

  ◇  ◇

 甘いフォークとはいえ、本塁打するのだから打った吉田正を褒めるしかないね。第4戦までは一塁が空いたりして歩かされるケースが多かったが、やはり勝負が増えると結果は違ってくる。五回に打ったソロも含め、さすが4番。見事だった。

 しかし、敗因を探れば単純ではあるが、マクガフの投球と守備にある。無駄な四球と失策は勝敗に直結してしまうということだ。

 (ヤクルトは1点リードの九回にマクガフが登板し、先頭の代打安達に四球。1死二塁から西野の投ゴロを弾くと同時に一塁へ悪送球(記録は安打と失策)して同点。その後、2死一塁から吉田正が右翼へ2ラン)

 ヤクルトはディフェンスの力で勝ってきた印象が強いが、痛いエラーが一番大事なところで出てしまった。

 この試合は実績に乏しいルーキーの山下が先発。ヤクルトベンチにすれば苦戦は想定内だったと思う。逆に田嶋で是が非でも勝ちたかったオリックスとしては、ひと安心かもしれないね。

 これで2勝2敗1分けの五分。戦前の予想同様、どちらが勝つかまったく分からない展開になっている。

 今後の予想も難しいというのが正直なところだが、間違いなく言えるのは、両チームともリリーフ投手に頼る戦いが今後も続くということ。

 その点だけで言うと、中継ぎ陣の豊富なオリックスの方が、戦いやすいと言えるかもしれない。

 オリックスはこの試合で、宇田川と山崎颯という計算できるリリーバーをベンチから外していた。疲労がたまれば休ませる。それができるチームということだ。

 つまり“勝ちパターン”が1つではなく、いくつかの組み合わせで構成できる。その点はヤクルトを上回っていると言える。短期決戦だからとって無理をさせる必要がないのは強みだ。

 ただ気になるのは上半身を痛めている山本の状態。第6戦で先発できるのか。あるいは第7戦でも投げられないのか。この差は大きすぎる。

 どちらにせよ、互いにこの消耗戦を戦い抜かない限り、勝利にはたどりつかないだろうね。

 これまでの5試合は延長12回引き分けの5時間3分を筆頭に、すべて長時間ゲーム。1球に神経をすり減らして投げているから、時間がかかるのは当然で、体力だけでなくメンタル的にもヘトヘトになっているに違いない。

 最後は“気力勝負”になるのだろうか。見る側にとっては面白いシリーズだが、それだけにミスと無駄な四球が致命傷とならないことを祈りたいね。

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