2度検討した「辞退」無情の集団感染で主力離脱、それでも 県岐阜商・鍛治舎監督「幕引くわけには」

 試合後、涙する選手に優しく語りかける県岐阜商・鍛治舎巧監督(奥)=撮影・伊藤笙子
 試合後に鍛治舎巧監督(奥)に慰められ、涙する県岐阜商の選手(撮影・伊藤笙子)
 2回、社・福谷宇楽に2点適時打を浴び、降板となった県岐阜商・山口恵悟(左)=撮影・伊藤笙子
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 「全国高校野球選手権・1回戦、社10-1県岐阜商」(9日、甲子園球場)

 戦力ダウンは否めなかった。5日に新型コロナウイルス集団感染が判明し、特例でメンバー18人中10人を入れ替えて臨んだ古豪・県岐阜商。両エースが不在の中、背番号11の山口敬吾投手(2年)が先発し、1年生の加納朋季(1年)がマスクを被ったが、序盤からリードを許す苦しい展開。計5人の投手を出したが、経験不足は否めなく、打線も低調。完封負けを免れるのが精一杯だった。

 ただ、懸命に戦った選手たちには、聖地を去る瞬間、スタンドから一際大きな温かい拍手が降り注いだ。

 試合後、鍛治舎監督は「実は大会の始まる前に、私自身が2度、辞退しようか、と言い出した」と、告白した。「でもまだ残っている伊藤、河合の顔が…。彼らが頑張っているので、自分から幕を引くわけにはいかない、とチームを編成して、作り上げていこうと思い直した」と、ここまでの道のりを明かした。出場できなかった選手たちを思い「メールでやりとりして、無症状や、もう元気な選手もいる。本当に申し訳ない、彼らにはお詫びしなければならない試合になった」と、唇をかみしめた。そして「次の主力を張る選手たちがいい経験を積んでくれた。悔しさ持ち帰って、必ず次につなげてくれると思う」と、今後への期待を語った。

 最後の打者となった河合は、涙声で「この試合に出られなかった仲間のためにも絶対勝とうという気持ちで挑んだが、勝てなかったので悔しい」としながらも「コロナのせいにしてしまったらそれで終わり。自分たちの実力がなかったんだと思います」と、語った。

 そして、無念の思いで聖地を踏めなかった仲間たちへ「甲子園は楽しかったぞ、と言いたいです」と、言葉を紡いだ。

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