ヤクルト・高津監督「本当に勝ちたかった」ノムさん追悼試合で白星飾れず 開幕3連敗
「ヤクルト2-8阪神」(28日、神宮球場)
曇り空と同じように、気持ちは晴れなかった。恩師である野村克也氏の背番号「73」を背負って臨んだ一戦だったが、悪夢の開幕3連敗。「本当に勝ちたかった」。かみしめた悔しさが、ヤクルト・高津臣吾監督の言葉と表情に伝った。
新型コロナウイルス感染拡大の影響を受け、1年延期になっていた追悼試合。指揮官は「絶対に勝ちたい。心に残る、記念になる一日にしたい」と意気込んだ中、連敗ストップへ打線を入れ替え、先発には奥川を抜てきして向かったが…。
それでも阪神の投手陣の前に打線が沈黙。八回に、山田が今季1号となる2ランで一矢報いたが、完封負けを阻止するのがやっとの状態。高津監督は「打線のつながりが今は全くない」と嘆いた。
開幕3連戦3連敗は5年ぶりで、神宮に限れば野村監督時代の1998年(対巨人)以来23年ぶり。それでもうつむいてばかりはいられない。「勝つ執念、勝つ技術、考え方を野村監督に学んできた。それを選手たちに伝えていきたい」。勝利を導く指揮官としての系譜。ここで終わらせるわけにはいかない。