オリックス【きょうは何の日】2017年、ラオウ杉本プロ初安打が先頭打者弾
「楽天3-5オリックス」(2017年9月9日、Koboパーク宮城)
オリのラオウがついに降臨した。
プロ2年目の杉本裕太郎が「1番・中堅」で今季初出場。初回、プレーボール直後だった。辛島航の3球目、低めカーブを強引に振り抜き、バックスクリーンまで運ぶプロ初安打は、先頭打者本塁打というど派手な一発になった。二塁をまわって右手を突き出すガッツポーズも飛びだした。
「狙ってました。上がりすぎたかと思いましたが風が吹いて。よく飛んでくれました」
プロ初安打が先頭打者弾はパ・リーグ史上4人目、球団では宮崎祐樹(オリックス)が12年9月29日のロッテ戦(QVCマリンフィールド)で記録して以来2人目。プロ初本塁打が先頭打者弾なのはリーグ20人目の偉業となった。
杉本は前日の2軍戦終了後に緊急昇格が決定。仙台行きの飛行機に空席がなく、新幹線を乗り継いで約6時間かけて仙台入りしたのは夜中だった。
JR西日本出身だが、人生2度目のグリーン車には野球道具を担いで乗車。その間に辛島対策を何度も練ってきた。
「やっとプロ野球選手になれました。このまま野球人生が終わるんじゃないかと思ったこともあった」
ルーキーだった昨季のデビュー戦は6月14日・阪神戦(甲子園)。能見に3タコで翌日には2軍へUターン。悔しさを胸にはい上がってきた。
漫画『北斗の拳』の敵役ラオウを「尊敬してやまない」という26歳。
一発で勢いのついたチームは初回に4点を先取すると、先発のルーキー山岡泰輔からゴンザレス・ヘルメン、近藤大亮、平野佳寿とつなぐリレーで逃げ切った。
福良監督も「ラオウの一発で乗りましたね。大きかった」と絶賛していた。
当日のスタメンは次の通り。
(8)杉本裕太郎
(5)大城滉二
(7)吉田正尚
(9)ステフェン・ロメロ
(D)クリス・マレーロ
(3)T-岡田
(2)伊藤 光
(6)安達了一
(4)西野真弘
(P)山岡泰輔