「楽天９－５西武」（１９日、楽天生命パーク宮城）

　期待の大器が覚醒を予感させる一打を見せた。七回、同点としてなお２死満塁で楽天・内田。西武３番手・平良が投じた１５５キロの外角直球を捉えた一撃は、右翼席への勝ち越しの２号満塁弾となった。

　「打った感触は良かった。初球、真っすぐをしっかり打ちにいこうと思っていた」。ダイヤモンドを一周すると、ホーム付近で浅村から笑顔で祝福を受け、内田も満面に笑みを浮かべた。

　飛躍を目指してオフの自主トレで浅村に弟子入りした。今季５試合目のスタメンとなったこの日も、軸足のかかとに体重が掛かりすぎる打撃フォームを相談。浅村から「（軸足を）内側に入れてみたら」と助言を受け「試したら１打席目からいけそうな感じはあった」と劇的弾につながった。

　目標としていた“師匠”とのお立ち台も実現し「本当にうれしい」と内田。昨季は２軍監督で多くの時間を共にした三木監督も「自分のことのようにうれしい」と喜ぶ“孝行息子”の活躍で、最大４点差を逆転して単独首位をキープ。新生・楽天の底力を見せつけた。