「ソフトバンク春季キャンプ」（１６日、宮崎）

　ソフトバンクの新外国人、マット・ムーア投手（３０）＝前タイガース＝が、来日初ブルペンで米大リーグ通算５４勝の実力の片りんを見せた。直球に変化球を交えて５３球。ブレーキの利いた大きなカーブでは周囲を驚かせた。

　「あんなに多くの人にブルペンを見てもらったのは初めて。緊張したよ」。１２日の来日からまだ５日目。昨年４月の右膝手術の影響も感じさせず、「米国では４度ブルペンに入った」という言葉通りの投球を見せた。

　日本のボールについても「握った感じや投げた感じに違いはない。カーブの変化が米国より大きかった」と適応は早そうだ。工藤監督も「乱れる感じはないし、球種も多い。話し方も丁寧でジェントルマン」と改めて好印象を口にした。

　投手陣に故障者が相次ぐ中、抜群の実績を誇る新戦力への期待は高い。「東京五輪で開幕が早まることは知っている。（開幕の）３月２０日、その日程も頭に入れている」。新天地でのシーズンをしっかり見据えた。