星稜、14回タイブレークの死闘サヨナラ勝ち 奥川165球1失点完投23Kで甲子園の伝説に
「全国高校野球選手権・3回戦、星稜4-1智弁和歌山」(17日、甲子園球場)
星稜が延長十四回、タイブレークの死闘を制し、劇的なサヨナラ勝ち。24年ぶりの8強に進出した。エース奥川恭伸投手(3年)が3安打1失点23奪三振と快投した。
十四回、無死一、二塁から奥川がバント失敗。1死一、二塁から福本が試合を決める一発を放った。
奥川が今大会最多4万5000観衆の前で、伝説を作った。強力打線を相手に圧巻の奪三振ショー。自己最速の154キロの直球を軸に初回、二回に三振1個ずつを奪うと、三回に入ってギアチェンジ。3者連続を含め、前後を入れると6者連続三振を奪った。五回1死で初安打を許したが、このイニングもアウト全て三振に仕留め10三振に到達した。
六回には失策をきっかけに西川の右前適時打で1-1の同点。それでも2死一、三塁で迎えた4番・徳丸を135キロスライダーで見送り三振に仕留め、ガッツポーズを作った。 九回を終えて17奪三振。球数が100球を超えた延長でも快投し、十回に18個目の三振。十一回は強打者黒川に対して最速タイ154キロをマークし、甲子園をどよめかせた。十二回突入前にはつった右足の治療を行ったが、影響を感じさせず3者連続三振。
無死一、二塁から始まるタイブレークに突入した十三回は投ゴロの後、気迫の2者連続三振で23奪三振。十四回も抑え、165球の熱投でサヨナラ劇を呼び込んだ。
智弁和歌山はロースコアの展開に持ち込んだが、奥川を攻略できず。08年以来11年ぶりの8強進出はならなかった。