オリックス・田嶋が353日ぶり白星「鳥肌が立ちました」

 「交流戦、オリックス5-0DeNA」(5日、京セラドーム大阪)

 楽しそうだった。マウンドで浴びた声援に身震いした。「僕のタオルを持った人がたくさんいて鳥肌が立ちました」。先発・田嶋が2018年6月24日のソフトバンク戦以来の1軍登板。左肘痛を乗り越えての復帰星だ。

 強気な姿勢は崩さない。最大のピンチは1点リードの三回。この回先頭の嶺井に中前打を許すなどして1死一、二塁としたが宮崎を遊ゴロ併殺。5回0/3を4安打無失点。つかんだ今季初星は昨年6月17日のDeNA戦以来、353日ぶりの白星となった。

 気づかされた。プロ1年目の昨季は左肘痛を訴えた6月までで6勝。ただ同時に重圧もあった。「“やらなきゃいけない野球”をしていた。責任もあって」。リハビリの日々で大事だと認識したことは「楽しむこと」。野球に向き合う上での“原点”を取り戻した。

 時間を無駄にはしなかった。「(今までは)上半身だけで腕をブン回して投げていたので」。戦列を離れて着手したのは患部への負担を考慮して上半身と下半身の連動を意識したフォーム。今までの投球を見つめ直して、新たなスタイルをつかんだ。

 周囲の支えがあってたどり着いた復活マウンド。登板後、真っ先に口にした言葉は「感謝」の思いだ。「1軍のマウンドに上がるのは当たり前のことではないことも分かった。僕だけの力ではない」。精神面での成長は必ず今後に生きてくる。

 戦列に戻った田嶋の好投でチームの連敗は「5」でストップ。今後は一度、出場選手登録を抹消され、次回の登板機会が検討される。「ウイニングボールはいろんな人にあげたいですけど、一つだけなのでよく考えます」。再び輝き出した左腕が、これまで以上に強い光を放っていく。

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