浦和学院が花咲徳栄にサヨナラ勝ち プロ注目蛭間が九回同点弾「魂が最後に出ました」
「春季高校野球埼玉大会・決勝、浦和学院6-5花咲徳栄」(4日、大宮公園)
浦和学院が逆転サヨナラで6年連続15回目の優勝を飾った。1点差の九回、プロ注目の蛭間拓哉外野手(3年)が同点ソロ。なおも攻め立て2死満塁から押し出し死球で決勝点を挙げ、昨夏の甲子園優勝校・花咲徳栄を破った。
起死回生の一発だった。1点ビハインドの九回。先頭として打席に立った。初球、外角高めの直球を振り抜くと、打球はぐんぐん伸びてバックスクリーンやや左へと吸い込まれた。「こんなところで負けてたまるか、そんな魂が最後に出ました」と会心の同点弾。高校通算21本目となるアーチが劇的な勝利への号砲となった。
結果が出ずに苦しんでいた。2月中旬の練習中に腰を痛めた影響で調整を満足に進められず。3月からの練習試合では「ヒットを1本も打てずに終わってしまった」と調子は上がってこなかった。不安を抱えた中で放った豪快な当たりに、雄たけびを上げながらダイヤモンドを一周した。
同じくプロ注目の佐野涼弥投手(3年)、渡辺勇太朗投手(3年)が故障で出遅れて登録メンバーを外れながら、一丸となってつかんだ6連覇はチームにとって大きい。加えて1年春に名門の4番を任された経験もある左の大砲の復活は、19日から開幕する関東大会の連覇へ向けても明るい材料となった。