ロッテ、後半で暗転 借金今季最多21…ソフトバンク戦は1勝10敗

 「ソフトバンク10-4ロッテ」(24日、ヤフオクドーム)

 ハッピーエンドの展開は消えうせて、暗転の舞台が待っていた。どうしてもソフトバンクに勝てない。これで1勝10敗だ。

 伊東監督は「いけると思った、途中までは。粘りの野球ができるようになったが、現状ではこれが精いっぱいだ」と冷静に試合を振り返った。

 非情の打球が飛んで、暗転の舞台の幕が上がった。2点リードで迎えた六回。1死から昨年までの友・デスパイネの打球が左翼席に吸い込まれた。ロッテの先発チェンがうなだれた。1点差に迫る11号ソロ弾だ。

 ロッテの投手陣が昨年までの友に浴びた本塁打はこれで4本。11本中、4本とは多すぎる。友はいまや完全な天敵だ。

 続く中村に中前打を運ばれてチェンは92球、被安打6の4失点で降板となった。有吉がマウンドへ向かう。松田には四球で一、二塁。上林の打球は遊撃へ。三木が処理して二塁へ無事に送球、鈴木が一塁へ転送したが、これが“暴投”となって中村が同点の本塁を駆け抜けた。

 チェンは責任を1人で背負っているようだった。3-1から浴びたデスパイネ弾。ストライクほしさがボールが高めに浮いた。「もったいなかった。コントロールミスです。もったいなかった…」と悔やんだ。

 一回、いきなり先頭打者の川島に初球を左翼へ運ばれた。今宮、柳田に連続四球を与える。英二コーチがマウンドに飛ぶ。「ストライクをどんどん取りにいけ」-。内川、デスパイネは抑えて2死となったが、中村に2点目となる適時打を許した。

 だが、この夜のロッテ打線はひと味も二味も違った。四回に先頭の根元が中堅へ二塁打を放ったが、三塁を狙ってアウトとなった。

 これで打線に火が付いた。角中が右前打で出塁すると鈴木、清田、さらに大嶺翔の3連続二塁打で3点を奪って逆転だ。五回には鈴木の適時打で加点。ロッテにとって理想的に試合は進んでいたのだが…。

 七回。急展開で決着がついた。有吉が1死から川島に四球、今宮には安打、そして柳田には四球で満塁となった。主砲の一振りだ。内川の9号満塁弾がドームを揺るがせて左翼席に舞い落ちた。八回には阿部が柳田に8号2ランを右翼席に運ばれた。

 2点差リードが終わってみれば6点差負けとなった。

 「(投手陣が)怖がって四球。打たれてもいいからストライクを取りにいけと言っているが…(失点には)四球が絡んでいる。ソフトバンクは後ろに行けば行くほどいい打者がいて大量点になってしまう。相手の圧(力)、雰囲気を感じてしまう」。指揮官は宙をにらんだ。

 借金は今季最多の21まで膨らんだ。それでも最後「また、やっていきましょう」と努めて明るく締めた。暗転が好転となる日を信じて-。

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