「ＷＢＣ・準決勝、日本１－２米国」（２１日、ロサンゼルス）　

　持ち味の長打攻勢ではなく、しぶとく競り勝った。米国にとって初の決勝進出を、リーランド監督は「とても名誉なこと」と表現した。

　四回は二塁の名手、菊池の失策に乗じた。２死一、二塁となってからマカチェンが左前にはじき返して先制点をもたらし「投手に息をつける余地を与えられた。チャンスをつくってくれた前の打者のおかげ」と喜ぶ。

　同点の八回には１死二、三塁から２番Ａ・ジョーンズの三ゴロを前進守備の松田がはじいて本塁に送球できなくなる間に決勝点を挙げた。日本のわずかな隙をこじ開けた形だ。

　７投手の継投も決まり、許した安打はわずか４本だった。監督が「取られたのはソロによる１点だけ。投手陣が卓越した仕事をしてくれた」と言えば、Ａ・ジョーンズも「救援投手を含めた投手陣の勝利」とたたえた。

　野球発祥の国として、ここまできたら頂点に立ちたい。マカチェンは「決勝が待ち切れない。初めてのことで、自分がチームの一員でうれしい」と思い切りよく臨む構えだ。