「交流戦、広島４－７日本ハム」（２日、マツダ）

　大逆転勝利に雨が降る中、ベンチに大きな歓喜の声が上がった。２点を追う九回に日本ハムが打者１巡の攻撃。つないでつないで５点を奪い、広島リリーフ陣を攻略。栗山監督は「最後までいけるんだという雰囲気があったんだ。最後まで諦めない姿勢が出ていたよ」と粘り腰を見せた選手を褒めたたえた。

　八回まで前田に２得点。敗色濃厚の中、代わった中崎から先頭・田中が四球を選ぶ。続く中田も「なんとかつなごうと」の意識で中前打。近藤の左前適時打で１点差とし、なおも１死満塁。八回に前田から代打で今季本塁打を放った谷口が押し出し四球を選び同点だ。

　そして打席には途中出場の岡。５試合ぶりにスタメン落ちした２年目は燃えていた。戸田の初球を捉え、左中間へ勝ち越しの２点適時打。岡山県出身で、観戦に訪れた友人の前で決勝打を放った。谷口、岡ら途中出場の控え組の活躍に栗山監督は「悔しさをなんとかしようという姿勢がチームにプラスになっている」と目尻を下げた。

　驚異の粘り腰で価値ある１勝。チームは今季最多の貯金１０とした。「大きいね。２桁に乗せるのがひとつのテーマだった」と栗山監督。踏ん張りどころと捉えていたマツダ、甲子園での敵地６連戦初戦白星発進。この勢いで連勝を積み重ねる。