米国で妻への監禁、暴行容疑で逮捕され、保釈されたヤクルトのウラディミール・バレンティン外野手（２９）が２９日、ファンへの罪滅ぼしとして“６０発超え”を目標に定めた。都内の球団事務所で会見を行い、一連の騒動について謝罪。シーズンに集中し、昨季以上の活躍を誓った。

　神妙な面持ちで、深々と一礼した。バレンティンは謝罪の言葉を口にした上で「いいプレーをすることで、子どもたちやファンへの謝罪の代わりとしたい。個人的には去年と同様、それ以上の活躍をしたい」と約束した。

　昨季以上の活躍とは、自身が樹立した最多本塁打記録の６０発の更新を意味する。ハードルは高いが、意欲は満々。３０日にキャンプ地の沖縄へ移動するが「時間があれば打撃ケージに入りたい」と、いきなり打撃練習を行う可能性を示した。

　１２日に離婚協議中のカーラ夫人をつかむなどして逮捕された。５月初旬には、離婚協議のため一時帰国する必要もある。精神的なダメージも懸念されるが「シーズンに入れば過去のこと。野球に集中する」と言い切った。

　記者会見はテレビカメラ１２台、動画サイトでの生中継も行われた。“問題児”は、優等生発言を連発。一塁への転向プランについても「必要とされるなら何でもやる」と前向きな言葉を口にした。

　会見を終えると、緊張感から解放された様子。車に乗り込む際には、４年連続となる本塁打王への意欲を問われ「ワカラナイネ～」といたずらに笑った。騒動に区切りをつけ、陽気なカリビアンの素顔ものぞかせた。