阪神・村上 自身初1-0完封勝利「あと1球」コールに「おかげで投げ切れた」感謝の8勝目
「阪神1-0巨人」(26日、甲子園球場)
すり鉢状のスタンドから降り注ぐ大歓声が、黒土を伝い体中に響いた。マウンド上の阪神・村上頌樹投手に集められたエナジー。背中を押す「あと1球」コールに「鳥肌が立ちました」。エースの誇り、虎党の思いを乗せた117球目でバットに空を切らせ、雄叫びを上げた。
「きょうは絶対に勝ちたいなと思っていた。前半戦最後でもありますし、チームも連敗していたので、ファンのみなさんに嫌な気持ちでオールスターブレークに入ってほしくなかったので」
気迫全開の一戦は、最後にヤマ場が訪れた。1-0の九回、先頭から連打を浴びて無死一、二塁のピンチを背負うと、打席には“虎キラー”のダルベック。それでも勝負は2球で決した。1ボールから外角低めカットボールで二ゴロ併殺。「あそこがキーになった。坂本さんがうまく配球してくれた」。なおも2死三塁で、東洋大の後輩・佐々木を空振り三振に仕留め、今季2度目の完封勝利。1-0での完封勝ちはプロ入り初となった。
キレのある直球を主体に丁寧にコースをつき、今季8勝目。「九回にマウンドへ上がるときも、すごい声援がありましたし、『あと1球』『あと1人』のおかげで投げ切れた」とエールに感謝した。
悪夢は繰り返させなかった。24日には、才木が完封まで「あと1球」からダルベックに逆転2ランを浴び、延長の末に敗戦。それだけに藤川監督は「借りを全員で返すというのは非常に重要。最後の1アウトまで投げてくれるスターターはなかなかいないし、うれしい限り」とWエースが果たした雪辱に目を細めた。
「カオスとエナジー」というテーマのもと、毎年恒例「ウル虎の夏」が開催された今カード。昨年は、同シリーズ初戦だった7月11日・ヤクルト戦で自己ワースト2回6失点KOの屈辱を喫しただけに「(ウル虎ユニホームの)デザインの通り、荒々しくやっていければ」と自身もリベンジを期していた。有言実行で見せた真夏の力投。後半戦の弾みへ、エースが猛虎をよみがえらせた。
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