元公務員の阪神・早川 5回2安打無失点の好投で勝ち投手の権利をゲット 「粘りのピッチングはできた」 球団では育成出身初先発

 「DeNA-阪神」(27日、横浜スタジアム)

 阪神の育成ドラフト3位の早川がプロ初先発し、5回2安打無失点と好投し、プロ初勝利の権利を持って77球で交代となった。

 緊張感を漂わせながらも初回から思い切って腕を振った。初回、蝦名を二直に打ち取ると、桑原を遊ゴロ。筒香も左飛に仕留めて、三者凡退で立ち上がった。三回は1死一、二塁を背負ったが、桑原を右飛に打ち取り、ピンチを切り抜けた。

 思わぬアクシデントに見舞われたのは2点リードの四回だ。先頭・筒香にプロ初安打となる左前打を浴びた後、安藤投手コーチやトレーナーに連れられて早川はベンチへ下がった。右太もも裏をさする仕草もあったが、マウンドに戻ると後続を断ってリードを守った。五回は2死三塁から蝦名を空振り三振に抑え、2点リードの中でマウンドを降りた。

 早川は球団を通じて「緊張も感じながら自分の思い描いたような投球はできませんでしたが、とにかく腕を振ってゾーンで勝負することを意識しました。四球も出してしまいましたが野手のみなさんの守備に助けてもらって粘りのピッチングはできたと思います」とコメントした。

 早川は北海道出身。大麻高を経て、小樽商大卒業後、北海道・北広島市役所に務めた元公務員。プロ初先発決定後元同僚からも連絡があったと言い、前日には「いい緊張感。自分のピッチングをしっかりしたい。1イニングでも長く貢献できたら」と意気込を語っていた。育成ドラフトで入団した投手では球団史上初の先発だった。

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