阪神・森下 早くも自己最多タイ16号 適時失策「絶対に取り返そうと」豪快弾 メジャー・ホームランダービーに刺激
「阪神2-3中日」(15日、甲子園球場)
延長戦で力尽き、貯金20は持ち越しとなった。阪神は1点を追う七回、阪神・森下翔太外野手(24)が左翼席へ自己最多に並ぶ16号ソロを放って、一時は追い付いた。今季13度目の延長戦では十一回に6番手・島本浩也投手(32)が決勝点を許し、連勝は2でストップ。対中日はセ5球団で唯一の負け越しとなった。
ミスをバットで取り返した。森下の放った打球はレフトスタンドへ一直線。最高の同点劇に黄色いスタンドが沸きに沸く。ダイヤモンドを一周すると、森下の表情はようやく緩んだ。
「出塁する、後ろにつなぐ、という意識が良い結果につながった」
1点を追う七回2死。「ゾーンを上げていった」と藤嶋の2球目、145キロ直球を一閃(いっせん)した。白球はあっという間にレフトスタンドに吸い込まれる。「(自分のスイングが)できました」。豪快な同点ソロは自己最多タイの16号。昨季記録したキャリアハイに前半戦で到達した。
なんとしても事を起こしたかった。1点リードの四回1死満塁で山本の右前打をファンブル。二走・ボスラーが生還し、逆転を許した。痛恨の適時失策で今季初先発の高橋の足を引っ張ってしまった。6回2失点と粘った左腕に負けを付けるわけにはいかなかった。
「自分のエラーで逆転されてしまったので、絶対に取り返そうと打席に入りました」
思いを込めて振り抜いたバットで汚名返上。そして高橋の黒星も消した。
世界最高峰の競演を目に焼き付け、この日の試合に臨んだ。午前中に行われていた米大リーグ・オールスター前日恒例のホームランダービー。森下も「最後ちょっとだけ見ました」ともちろんチェックしていた。
メジャーのトップ選手たちの豪快なアーチの数々に「すごかったです」とくぎ付けになった。メジャーリーガーといえば卓越した打球速度。森下にとっても「速ければ速いほどいいと思う」と重視する部分だ。
「芯に当たらないと(打球速度は)速くならない。調子が良くないと出ないんじゃないですか」と森下。この日の一発は打球速度172キロを記録した。世界のトップ選手たちに刺激を受けて放った豪快な一発。そして自身の状態の良さもうかがわせた。
初回2死では柳から左前打でチャンスメーク。大山の先制適時打につなげるなど、得意のバットで奮闘した。ただ、チームは今季13試合目の延長戦で6敗目。悔しい結果となったが、切り替えるしかない。7月の月間打率・306と好調な森下が、チームを、打線を引っ張っていく。
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