阪神・中野 先制打も悔し「もっと周りを信じて、何とかいい雰囲気で」「誰かが一人で背負い込むというわけではなく」

 「阪神1-3ロッテ」(17日、甲子園球場)

 試合後、阪神・中野拓夢内野手の目は死んでいなかった。「誰かが一人で背負い込むというわけではなく、チームで戦っている。全員が助け合ってやっていくしかない」。7連敗という事実は受け止めながらも、選手会長として、1人の選手として懸命に前だけを向いた。

 両軍無得点の三回。2死二塁で追い込まれながらも木村の直球を中前へ運んだ。唯一の得点。「先制点がほしかった」。流れを変えるためにも、これ以上ない一打となった。でも、勝てない。五回2死三塁で自身が空振り三振に倒れたのが、最後のチャンスだった。

 「チャンスで打ちたいとは誰もが思っている。それがチームとして、今うまくいっていないだけ。あんまり打ちたい、打ちたいと思いすぎても、チームとしていい方向にいかない」

 5年目。大型連勝もあれば、泥沼の大型連敗も経験してきた。そんな時こそ、同じ方向を向いて戦うことが大事だと知っている。「もっと周りを信じて、何とかいい雰囲気で、いい流れで野球ができればいいかなと思います」。やまない雨はない。きっかけとなる1勝を全員でつかみにいく。

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