阪神・近本 先制V2点打 難敵の今永から3安打 ハマスタ連敗も止めた「非常にでかい」

 決勝打を放った近本(左から2人目)は中野(中央)らナインと喜び合う(撮影・田中太一)
 5回、今永(手前)から先制の2点タイムリーを放つ近本(撮影・飯室逸平)
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 「セCSファーストS・第1戦、DeNA0-2阪神」(8日、横浜スタジアム)

 研ぎ澄ました集中力で150キロ直球を捉えた。五回1死満塁。そこまで今永から2安打していた阪神・近本光司外野手(27)が、中前に運んで2者が生還。「ただ勝つだけなので、そのためには打つだけなので。ヤギさん(青柳)が抑えているからとかではなく、ただ打つだけでした」。自らの役割に徹し、決勝点を生みだした。

 一塁ベース上では両手を派手にパーンとたたき、一塁ベースコーチの筒井外野守備走塁コーチと歓喜のグータッチ。いつもはクールな男が珍しく感情を爆発させたシーンを、試合後には「CS仕様です」と照れ笑いしながら振り返った。

 難敵・今永に、見事にやり返した。今季は12打数1安打、打率・083と抑え込まれていたが、3安打の固め打ち。「そんなんは結果なので、別にどう転ぶかは分からないし、それが野球だと思うので、面白いなと思う」とさらり。初回2死の第1打席は134キロ変化球を左前打。三回2死一塁の第2打席は150キロ直球を中前打。そして、五回の第3打席で殊勲打を放った。

 チームとしても、今季は横浜スタジアムで2勝11敗と大きく負け越していたが、5月15日以来の勝利で連敗を8で止めた。打のヒーローは「非常にでかいですね。もう勝つだけで勝てたらいいので、そのことだけですね」とうなずいた。

 7日の共同会見では「3位からの下克上」を宣言した。「僕らよりも向こうの方が多分、嫌だと思っている。僕らの野球、矢野野球をしっかりできたら勝てると思うので、もっと積極的にもっと楽しくやっていけたら」と短期決戦でも指揮官が掲げてきた野球の実践で頂点を目指す。

 「明日とにかく勝てるように、勝つだけなので。勝つためにやる準備をしっかりして勝っていきたい」。鬼門で先勝した勢いに乗り、一気に3年ぶりファイナルS進出を決める。

 ◆近本が苦手・今永撃ち 近本は今永に対し今季公式戦では12打数1安打で対戦打率・083、1打点。通算では40打数12安打で打率・300と好成績だが今季は苦戦した。一方、近本のCSでの1試合3安打は2019年10月5日、DeNAとのファーストS第1戦以来、自身2度目。

 ◆ハマスタ追い風や 今季公式戦では8連敗フィニッシュするなど13試合で2勝11敗、勝率・154と大苦戦した横浜スタジアムだが、デーゲームに限ればこの日を含め4試合で3勝1敗、勝率・750。今回のDeNAとのCSファーストSは、3試合いずれも午後2時開始のデーゲームだけに阪神に追い風となりそうだ。

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