阪神・森木 5失点KO連敗でも収穫 クイック時球速減の課題露呈も牧を直球K斬り

 3回、楠本に2点適時二塁打を許した森木(右から3人目)は苦しげな表情を浮かべる(撮影・田中太一)
 
 
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 「DeNA7-0阪神」(10日、横浜スタジアム)

 いつか日本のエースになった時、この敗戦が糧になったとなれば-。プロ2度目の先発となった阪神・森木大智投手(19)が三回途中5失点(自責点3)で2敗目を喫した。マウンドでの経験値、走者を背負った場面の投球など課題が露呈したものの、克服することを誓った右腕。期待のドラ1ルーキーは必ず、ここから飛躍を見せてくれるはずだ。

 ぎゅっと唇をかみながらマウンドを後にした。プロ2度目の先発に臨んだ森木だが、三回途中5失点で無念の降板。プロの壁を痛感させられたゲーム、その勝負を分けた場面についてこう振り返る。

 「余裕がなかったというか、行けるって思いが強すぎて。たぶんどのコースでもどのボールでも行けるっていうような自信がありすぎたかなと」

 1点ビハインドの三回、1死二、三塁から牧はギアを上げて空振り三振に仕留めた。しかし続く宮崎は2ボールから申告敬遠で歩かせ満塁。楠本には内寄り148キロの直球を完璧に捉えられ、打球は右翼・大山の頭上を越えた。

 配球面で他の選択肢もあった中での2点二塁打に「危ないと思った時にプレートを外したり、間を置けるぐらいの余裕があれば」と明かした森木。さらに課題として表れたのはクイックモーションに変わった時の投球だ。

 ファームでも指摘されていたが、しっかり左足を上げて投げ込む際には150キロ前後を計測するが、三回無死二塁から走者を意識した投球に変わると、直球の平均球速は140キロ台中盤に落ち込んだ。プロ初登板となった8月28日・中日戦でも、クイックモーションに切り替わった六回無死一塁からフォームのバランスを崩すシーンがあった右腕。降板後、ベンチで森木と話した矢野監督はこう指摘したことを明かす。

 「どうしてもストライクが欲しくなったり、大事に投げようと思えば思うほど、肘が下がって角度がなくなる」と説明した上で、「カーブを使いながらとか、角度を意識していく必要があるんじゃないかな」と助言。森木自身も「自分でも気付いている部分はあった」と言い、「すぐ修正できるところなので、しっかりやっていけると思います」と誓う。

 三回1死二、三塁では坂本のサインに首を振って牧に直球勝負を挑み、空振り三振に斬った。「あまり状態は良くなかった」と初回に失点し、最速は151キロにとどまったが、“次代のエース”としての潜在能力を見せたワンシーンだ。

 今後は出場選手登録を抹消されるが、今季中に再昇格する可能性はある。「今後絶対抑えるという強い思いを持って一からやり直したい」と右腕。この経験が、飛躍の糧となるはずだ。

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