【岡義朗氏の眼】阪神・大山に三塁奪う意識あったか チームの浮上はこういうところから
「阪神3-2ヤクルト」(5日、甲子園球場)
阪神はサヨナラで勝ったが、一方で走塁面において反省の残る試合でもあった。
二回無死一塁からロハスの左翼線への流し打ちで一瞬、「一、三塁の形」が見えたが、一塁走者の大山は二塁で止まった。あの打球で彼の足なら行ってほしかったね。
私が知りたいのは三塁を奪う意識が大山にあったのかということ。行く気があって自重したのなら“あそこはアウトになってもトライするべきだった”と言いたい。
なぜなら打順が上位ではなく、下位に向かっていくというのがひとつ。結果的には1死満塁が限界で無得点。一、三塁なら展開が変わり得点につながる可能性は高かったはず。
もうひとつは、仮に三塁を奪えずアウトになってもロハスは二塁へ到達して、チャンスは継続していた可能性が高いからだ。
4番打者の積極走塁は全員の走る意識につながっていくもの。チームの浮上はこういうところから始まると思っている。