阪神・大山 ナイン鼓舞する先制打 執念の3戦連続打点 4番が奇跡へ導く

1回、左前へ先制打を放つ大山(撮影・田中太一)
4回、左前打を放つ大山(撮影・西岡正)
4回、無死一、二塁、小野寺のバントで、三塁で封殺される二走・大山(撮影・飯室逸平)
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 「ヤクルト1-2阪神」(9日、神宮球場)

 目の前の1勝を、必死につかみ取るしかない。阪神・大山悠輔内野手(26)が執念の3試合連続打点をマーク。主将のバットが、崖っぷちのチームを鼓舞した。

 「先制のチャンスで、どんな形でもランナーをかえしたいと思って打席に入りました。間を抜けてくれて良かったです」

 いきなり巡ってきた好機を逃さなかった。初回1死一、二塁。高橋の投じた低めチェンジアップを捉えた。打球は三遊間をしぶとく破り、二走・近本が一気に本塁生還。貴重な先取点をもたらした。 同点に追いつかれた四回先頭では、初球を左前打へ。六回1死では、2番手・石山の内角直球を、バットを折りながらはじき返すと、一塁へ全力疾走。三塁・村上の悪送球を誘った。4打数2安打、3度の出塁。勝利への意地を見せた。

 厳しく、苦しい首位攻防戦。前日の天王山初戦には、試合前の円陣で声出し役を担った。「みなさん、戦う準備はできてますか?絶対勝つぞ!」。背番号3らしいシンプルな言葉だったが、誰もがその胸の内に燃える闘志を知っている。

 矢野監督も「まず悠輔(大山)が行ってくれたっていうのは大きい」と先制の一撃を評価。「やっぱりそこ(得点機)に回って来るんで。悠輔に、打って勝たせたという打点を挙げてもらえたら」とさらなる奮起に期待した。絶対に諦めない。虎の4番が、チームを逆転Vへ導く。

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