【岡田彰布氏の眼】阪神残り26試合 経験積ませつつ1軍選手のモチベーション保つことが大切

 元阪神監督でデイリースポーツ評論家の岡田彰布氏(62)が9日、残り26試合の戦い方について言及した。今年のセ・リーグはクライマックスシリーズ(CS)がなく、巨人の独走を許した現状、来季に向けた戦い方が焦点の一つになる。2004年シーズン終盤にJFKの礎を築いた岡田氏は、力のある選手に経験を積ませつつ、1軍選手のモチベーションを落とさないようにすることが大切だと訴えた。

  ◇  ◇

 残り26試合、巨人の独走を許してしまった中で、どう戦うかが焦点になる。これまではCSがあったことでAクラスが目標になっていたが、今年は消化試合になるだろう。当然、来季に向けてというところになってくるだろうが、何でもかんでも経験を積ませようというやり方は、あまり賛同できない。

 監督1年目の2004年はアテネ五輪の影響もあって、主力3選手が勝負の夏場に離れた。そこで藤川や久保田を試すことができて、翌年の優勝につながった。藤川に力があることは分かっていたし、久保田にストッパーを任せたらどうなるか-。ファームで力のある選手を実戦で試す、1軍の戦力を配置転換して使ってみる。これは来季へつながる。

 その一方、まだ2軍で鍛えるべき選手を無理に上げて経験を積ませるというのは、あまり意味がない。1軍を簡単に上がれる舞台にしてはいけないし、技術、体力など、ファームでやるべきことがあるなら、そちらを優先すべきだ。

 本当に1軍でやれる力を持った選手というのは、数人しかいないだろう。首脳陣がその見極めをしっかりし、絞り込んだ上で起用することが必要だ。そして現状、タイトル争いをしている近本、大山ら選手のモチベーションを保つようにしないといけない。

 大山は明らかに打撃内容が変わってきているし、4番に固定して使い続けるべきだろう。そして近本は1番を任せる方がタイプ的に合っているように感じる。先日も3番で起用していたが、打席の中で制約をかけるよりも、自由に打たせた方が力を発揮できる選手だと言える。そういう個々のタイプを把握し、フロントや首脳陣が残り26試合をどう考えるか-。来季に向けてプラスとなるように戦ってほしい。

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