ソラーテ 逆転サヨナラ!猛虎8000&8001号 4安打!衝撃甲子園デビュー

 「阪神7-6中日」(30日、甲子園球場)

 阪神はヤンハービス・ソラーテ内野手(32)=前マーリンズ傘下3A=が、来日初のサヨナラアーチとなる3号2ランを放った。五回には球団通算8000号のメモリアルアーチも飛び出し、見事な“セクシータイム”で聖地を興奮のるつぼと変えた助っ人。それでも遊撃守備では2失策を記録するなど、チーム全体でも今季ワーストタイの4失策。勝ったからこそ前向きに反省できるはずだ。

 その瞬間、球場内の時間が止まった気がした。ソラーテが打ち上げた打球を両チームの選手、そして4万4935人のファンの目が追う。左翼ポール上部にボールがぶち当たると、マンモススタンドは揺れに揺れ、甲子園はまさに熱狂の渦に包み込まれた。

 身重の妻、そして3人の愛らしい女の子がベンチで誇らしげにお立ち台のパパを見つめる。「アリガトー!アリガトー!アリガトー!!」。絶叫したヒーローの声に、再びスタンドが大歓声で揺れた。

 「こうやって受け入れてくれたことがうれしい。ベネズエラでも音楽を使った応援はあった。でも、こんなすごい歓声と応援は初めてだよ」。信じられないとばかりに何度も何度も首を振った助っ人に、またまた拍手と歓声が降り注いだ。

 劇的な一撃は八回に2度目の逆転を許した末の、九回裏無死1塁で飛び出した。中日6番手・岡田の初球をフルスイング。舞い上がった打球は起死回生のサヨナラ弾となった。

 聖地デビュー戦での“ソラーテ劇場”は初回から幕を開けた。まずはあいさつ代わりの右前打。五回には逆転2号2ランを中日・大野雄から左中間スタンドへ放ち、この一本がプロ野球8球団目となるチーム8000号のメモリアル弾となった。六回には左打席での来日後初安打で猛打賞を記録。そして、最後は自身が犯した2つのエラーを帳消しにする、8001号目の大逆転弾で締めた。

 ダイヤモンドを勢いよく周回し、三本間でジャンプしながら両手をワニの口に見立て、上下に広げた後にパチンと合わせる“クロコダイルポーズ”。本塁打の後に見せるパフォーマンスを1試合で2度も披露した。「まずは天の神に感謝して、その後に手をたたくんだ。野球に対するリスペクトと自分の子どもたちのためにね。俺のオリジナルさ」。MLBでも行っていたこのポーズが飛び出すたびに、今後も阪神ファンは歓喜へと導かれる。

 「家族はエネルギーをくれる欠かすことができない存在。家族、そしてファンのために100%、200%、300%で戦っていきたい」

 まさに矢野阪神が求めていた“効果的な一撃”を放つことができる助っ人。真夏に現れた救世主が聖地だけでなく、全国の虎党の心をわしづかみにした。

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