メッセンジャー、開幕大丈夫 修正力見せた!初回4失点も二&三回ピシャリ

 「オープン戦、阪神2-5中日」(9日、甲子園球場)

 虎党のみなさん、大丈夫です。阪神のランディ・メッセンジャー投手(36)が右肩のコンディション不良のため16日ぶりの実戦登板となった中日戦で、3回を6安打4失点と打ち込まれた。連打で初回に4点を奪われるまさかの展開。一瞬甲子園はざわめいたが、変化球を駆使した二回以降は危なげない投球を演じた。シーズン本番まであと2度の登板で調子を上げ、30日の巨人との開幕戦(東京ドーム)に備えていく。

 降板後、帰りの通路を歩くメッセンジャーは、両手で顔を隠しておどけた。右肩のコンディション不良から中15日を空け、迎えたマウンド。3回4失点の内容に悲壮感はない。明確な意図を持ち、段階を経た3イニング。打者相手に全力で投げた結果が全てだった。

 「次の目標は1イニング目に4失点しないことだ」。苦笑いで振り返ったのは初回のマウンドだった。2月21日の韓国KIA戦以来、約2週間ぶりの実戦登板。最低気温8度の悪条件の中、エースは元気に腕を振った。だが、1死からアルモンテに中前打を浴びた。

 続く大島には1ストライクから2球目、高めに浮いたフォークを狙われて二、三塁。さらにビシエドには初球を中前に運ばれ、わずか7球で2点の先制を許した。福田にも初球を左中間に運ばれると、投ゴロの間に1点を失い、なお2死三塁から高橋に左前適時打を浴びて失点。久々登板で数センチ単位の制球にズレが生じた。

 「初回は投げたコースより真ん中に集まった。ただ、2、3イニング目とよりよくできた。順調だと思うね」

 初回は4点を失いながら、わずか15球。初球ストライク狙いの相手に逆らわなかったが、二回はカーブ、ツーシーム、フォーク、スライダーと変化球中心。続く三回は最速147キロを計測するなど、配球を駆使してビシエド、福田ら中軸を3人で抑えた。41球。香田投手コーチは「いつも通りのメッセだった」と胸をなで下ろした。

 1月31日。キャンプ前のミーティング後に、金本監督から「開幕、頼むな」と4年連続5度目の大役を託された。1度登板を飛ばすなど多少、調整にズレは生じたが信頼は不変だ。指揮官もホッとした表情だ。「だんだんよくなってきたけどね。三回からは球速も出てきたのかな。キレというか。次回、またね」。復帰登板に及第点だ。

 今後は中6日の間隔で2度の実戦を挟み、3・30開幕戦マウンドに向かう予定。当然だ-という顔で、メッセンジャーは笑った。「開幕に向けて照準を合わせていきたい。次はもう問題ないよ」。2018年シーズンのカギを握るエースだ。防御率12・00からの再スタート。確かな手応えが何よりの収穫だった。

関連ニュース

編集者のオススメ記事

タイガース最新ニュース

もっとみる

    スコア速報

    主要ニュース

    ランキング(タイガース)

    話題の写真ランキング

    写真

    リアルタイムランキング

    注目トピックス