高山ミスター超え見えた!虎新人史上最多猛打ショー

 「DeNA1-5阪神」(24日、横浜スタジアム)

 一気に抜き去った。阪神・高山俊外野手(23)が3本の二塁打を放って2試合連続、今季12度目の猛打賞をマークした。98年の坪井智哉を上回り、球団新人最多記録を達成。長嶋茂雄(巨人)が持つ14度(58年)のプロ野球記録超えも射程内だ。チームは3連勝。3位・DeNAに1・5ゲーム差とした。

 高山の勢いはとどまることを知らない。前夜の3安打に続き、この日も横浜スタジアムに3度の快音を響かせた。球団新人最多記録となる通算12度目の猛打賞となり、プロ野球新人最多の長嶋茂雄(58年)の14度も視界に捉えた。

 「記録を目指してやっているわけではないんですけど、それがチームの連勝につながっているなら、続けていきたいと思います」

 初回2死は先発・久保康の外角球を鋭く振り抜き、左翼フェンス直撃の二塁打。三回1死二塁は、懐に食い込む142キロ直球を体の軸回転ではね返し、右中間フェンスまで運ぶ先制の適時二塁打を放った。さらに六回1死は、前日に三振を喫した砂田から右翼線へこの日3本目となる二塁打。また一歩、新人王の戴冠を手繰り寄せた。

 昨年11月25日のドラフト指名あいさつ。プロ野球選手として契約を交わした東京都内の高級ホテルの別室で、「NPB AWARDS 2015 supported by リポビタンD」が行われていた。最優秀新人(新人王)の発表ではセがDeNA・山崎康、パは日本ハム・有原が選出されていた。

 「今までそういう目標を言って、目指してやってきたことはありませんでした。先に目標を立ててやるよりかは、入ってから一生懸命やることが大事だと思っています」

 そう語っていたルーキーは今、新人王の最有力候補だ。不言実行を胸に積み重ねてきた安打もこの日で110本となり、80年の岡田彰布を抜いて球団単独5位。2試合連続猛打賞は、01年の赤星憲広以来15年ぶり。一歩一歩、超一流選手への階段を上っている。

 一方、課題も忘れてはいけない。中村外野守備走塁コーチは、高山のボールを追う姿を見て「(体が)ぶれている」と指摘する。目線が上下すれば、フライを落球する可能性も高くなる。伊藤トレーナーは「いろんな取り組みの中で、膝が内側に折れる癖がある」という。根本的な体全体の動きから、改善の方向へ動き出している。

 プロ初本塁打を放った坂本との「明大コンビ」で勝ち取った勝利。3位・DeNAとのゲーム差は1・5だ。まずは3位、そして新人王へ。高山の夏は、まだまだ終わらない。

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