金本監督が直電!高橋聡の虎入り決定的

 阪神は14日、中日からFA宣言した高橋聡文投手(32)と大阪市内のホテルで初交渉を行った。2年契約などの条件を提示したもようで、交渉中には金本知憲監督(47)が電話でラブコールを送る“サプライズ”で猛アタック。これには高橋聡も感激した様子だった。好感触に終わった第1回交渉。「阪神・高橋聡」誕生へ大きく前進した1日となった。

 約50分間の交渉を終えた高橋聡は、すっきりしたような表情を浮かべた。「とてもいい評価をしてくれているなと思いました」。交渉では2年契約などの条件を提示されたもよう。自分のことを必要としてくれる阪神の熱意と誠意も十分、伝わった。「(金本)監督が、すごい評価してくれているという話を聞いて、うれしかったです」とほおを緩めた。

 交渉中にはサプライズもあった。高野球団本部長から渡された携帯電話。声の主は金本監督だった。「ケガは大丈夫か」と4年前に痛めた古傷の左肩のことを気にかけられ、「一緒に頑張ろう」とラブコールを送られた。これに対し、左腕は「ありがとうございます」と答えたという。

 金本監督との会話は約5分間。「話すと思わなかったのでびっくりしました」と驚きを隠すことはできず、大感激していた。

 阪神としては、何としても欲しい中継ぎ左腕だ。交渉を担当した高野球団本部長は、「(金本)監督がぜひ取ってほしいということでしたので、そういう気持ちを高橋君に伝えさせていただきました。監督も(電話で)気持ちを伝えてくれたなぁと思います」と説明した。

 高橋聡は阪神の印象について、「ファンの人がすごい熱いというか、人気のある球団だし、うらやましかった」と正直な気持ちを吐露した。さらに「高校の時はそこを目指して頑張っていたし、特別な球場というイメージがあります」と、甲子園への憧れは今でも強いようだ。

 現時点で他球団からのオファーはなく、獲得に名乗りを上げているのは阪神だけ。中日が近日中に再交渉の場を設ける可能性もあるが、高橋聡は「いつ決めるとは決めていないですが、早めに」と時間をかけずに結論を出すことを明かした。

 阪神移籍か、中日残留か。まだ結論は分からないが、金本監督の“直電”は高橋聡の心に響いたはず。「阪神・高橋聡」へ、最善は尽くした。

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