GM砲きっちり!今季初助っ人アベック弾

 「ヤクルト6-4阪神」(1日、神宮)

 阪神・ゴメスの弾丸10号が虎党のため息をわずかに沈めたか…。3点を追う八回2死無走者。4番が2メートル3センチオンドルセクの投げ下ろすカーブを完ぺきに砕いた。放物線の終点を確信したようにゆっくりと一塁へ駆け出したが、試合後、ドミニカンの口調は重たかった。

 「しっかり打つことはできたけど、スタンドまで届くかどうか、分からなかったよ」

 二回にマートンの3号先制ソロで成瀬をたたいておきながら、2夜連続の逆転負け。通算3度目、今季初のGMアベックアーチも土がついては喜べない。リーグ戦再開後、4&5番の連続試合安打は8まで伸びたが、ゴメスは首をくねらせ「これからも自分自身のやるべきことをやっていくだけだよ」と、月並みな言葉を並べるしかなかった。

 この日は福留がベンチスタートとなり好調クリーンアップが一時解消されたが、前半戦に不振を極めたマートンの「急上昇曲線」は小休止を知らない。この夜の一発で交流戦明けの8試合は31打数14安打、3本塁打。打率・452と、完全に本領を取り戻した。

 「状態は悪くないよ。明日からも続けてきたいね」。ストライク、ボールの判定にイライラを募らせ、攻守で精彩を欠いた姿はもう過去の話。守備では七回に雄平が放った左翼越えの打球に背走し、体をフェンスにぶつけながら好捕。正念場の夏場に向け、躍動感が背番号9の代名詞になりつつある。

 「守備?いいプレーができたと思うよ。アリガトウ」。マートンは短髪にびっしょりと汗を滴らせながら、手を振ってバスに乗り込んだ。本塁打を2年連続2桁に乗せたゴメスは「いい状態を続けて、これからたくさん打てたらいいと思っているよ」と量産を誓った。GとMのそろい踏みが虎の視界を開ける。

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