ドラ3江越、野武士になる 島原で誓う

 阪神のドラフト3位・江越大賀外野手(21)=駒大=が5日、長崎県島原市の島原市営球場で自主トレを公開した。同球場は1954~72年に「野武士軍団」と称された西鉄ライオンズがキャンプを張った場所。身体能力抜群のルーキーは、西鉄で中核を担った豊田泰光、中西太らのような魅力あふれる選手を目指すことを誓った。

 結果を残すだけではない。屈強かつ豪快。そして泥くさく、しぶとい。記録にも記憶にも残る伝説的な選手を目指す。江越が野武士軍団の汗が染み込んだ島原市営球場で大成を誓った。

 「あまり詳しくは知らないですけど、西鉄ライオンズがここで(キャンプを)やっていたというのは、周りから聞いて知っています。自分もそういう(野武士のような)選手になれればいいと思います」

 すでに野武士軍団の“魂”は宿っているのかもしれない。西有家中で軟式野球部在籍時は、同球場で何度も試合を行って成長してきた。2年秋の島原半島大会では1学年下の松田がいた島原第一中と対戦。マウンドに上がって15三振を奪うなど、当時から飛び抜けたセンスを見せてきた。

 抜群の身体能力も野武士へと成長する可能性を感じさせる。50メートル5秒8で、遠投120メートル。大学通算11本塁打のパンチ力を持ち、昨年12月に行われた球団の体力測定では垂直跳びで74センチを記録。上本、大和級のバネで周囲を驚かせた。

 小さくまとまるつもりもない。好きな言葉は「フルスイング」。さらに「打率3割、30本塁打、30盗塁」を目標に掲げている。未完の大器は、心身ともにスケールが大きい。

 この日の自主トレでは、松田と階段上りや坂道ダッシュなどで約1時間、汗を流した。「今は技術的なことよりも、体力を落とさないように、走り込みや素振りをやっている。まずは1軍に上がって、結果を出せるように頑張りたい」と、地に足をつけた調整を続けている。

 今の阪神には野武士と形容されるタイプの選手がいない。野武士と化す江越が甲子園を駆け回り、チームに新たな活力を生む。

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