阪神・中西清起投手コーチ（５２）が２５日、守護神・呉昇桓のイニングまたぎを解禁することを明かした。「１イニング（のまたぎ）は９月以降だけど１／３回ならあるな」。これまでは禁じ手としてきたが巨人と１・５ゲーム差で迎える首位決戦。リミッターを外すタイミングと判断した。

　攻めの継投で勝ち越しを狙う。２４日の広島戦では１点ビハインドの展開ながら、七回に安藤を投入。これが実り逆転勝ちをもぎ取った。八回を任される福原が万が一、ピンチを招く場面があれば迷わず守護神を送り出す。

　ペナントレース終盤を迎え呉昇桓の状態も右肩上がりだ。現在１１試合連続無失点で３２セーブはリーグ断トツ。８月に限れば９試合の登板で７セーブを挙げ１点も与えていない。

　３３セーブ目をマークすると韓国・サムスン時代から尊敬する林昌勇（当時ヤクルト）の１年目の数字に並ぶ。「日本も暑いけど韓国も暑いからね」。夏バテ知らずの呉昇桓が、本領を発揮する。