藤浪また初回失点…課題浮き彫りの一敗

 「広島6-0阪神」(22日、マツダ)

 グラウンドを背に、藤浪はうつむいてロッカー奥へ姿を消した。初回、失点を許し左打者に痛打を食らう‐。5回6安打4失点。広島・前田と今季3度目の投げ合いで初黒星。現状の課題が浮き彫りになった。

 3試合連続で初回に失点。先頭天谷の止めたバットにボールが当たる不運な内野安打からピンチを招き、松山に152キロを中前へ先制打を運ばれた。初回失点は今季20試合中7度目。「初回に点を取られることが多いので、改善しないといけないですけど、あまり気にせずにやっていきたいです」。本人は自然体を強調するが、中西投手コーチは「修正していかないといけない」と次回登板までの課題とした。この日のように相手がエース級の投手であれば致命傷につながってしまうからだ。

 さらに顕著なのが左打者との対戦成績だ。1年目から左打者に打たれる傾向が強いが、今季も右打者の被打率・188に対して、左打者は・291に跳ね上がる。この日、広島のオーダーは野手8人のうち、6人が左打者。失点に結びついた三回の松山、五回のキラを含めて、6安打すべて左打者だった。

 「自分の中では嫌なイメージは持っていない。ホームランも右の方が多い。コントロールもそうですし、いろんな変化球を使って工夫していきたい」

 今季は強い直球をコーナーに投げ込み、ツーシーム、カットボールなどを散らす配球で、打ち取ってきた。右打者は完璧に封じているだけに左打者対策が、今後のポイントになりそうだ。

 次回は中5日で28日巨人戦(東京ドーム)に向かう。8月は上位チームの広島、巨人としびれる戦いが続くが、本人も望むところ。伝統の一戦へ立て直す。

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