呉昇桓“新武器”カーブでセーブ王や

 阪神・呉昇桓(オ・スンファン)投手(31)が25日、沖縄県の宜野座村野球場で沖縄自主トレをスタートした。キャッチボールでは韓国時代にあまり使わなかったカーブを披露。かつて虎の絶対守護神として君臨した藤川球児のように、緩急自在の投球で無敗セーブ王を目指す。

 沖縄入りした前日よりも日差しの強い宜野座で、呉昇桓が動いた。サブグラウンドで柔軟、ランニングと汗を流し、キャッチボールに移った。専属通訳の江口氏を相手に、約70メートルをノーステップで軽々。地肩の強さを見せると、30メートルの距離では力強い直球を投げ込んだ。

 そしてスライダーを挟み、数球投じたのがカーブだった。大きく落ちる軌道を描いた変化球。担当の山本スカウトによると韓国時代、試合ではほとんど投げなかったという。

 同スカウトは「韓国では投げる必要もあまりなかったしね」と説明した。「石直球」とスライダー、カットボールで通算277セーブを築き上げた韓国最強クローザー。韓国で行われた調印式では、韓流スタイルで挑むと話したが、遅い変化球の重要性も理解している。

 「韓国時代に(元中日の)落合(英二)コーチから遅い変化球について、いろいろ学んだり、話を聞いて練習していました。打者のことを分かっている捕手のサイン通りについていこうと思います」

 背番号22を背負った虎最強守護神の藤川球児も、2011年に本格的にカーブを導入していた。火の玉直球とフォークに加えて、40キロ以上の緩急差があるカーブを織り交ぜて、同年に41セーブをマーク。最速157キロの「石直球」から球児のような緩急差をつけられれば、日本の打者もてこずるに違いない。

 抑えの役目は「アウトカウント3つをしっかり取ること。一人一人の打者を抑えることを考えていく」と話す。昨季はスプリットフィンガードファストボールも本格導入した。多くの修羅場をくぐり抜けた経験と多彩な変化球。勝利を守るための引き出しが呉昇桓には豊富にある。

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