岩本3回無失点でローテへさらに前進

 「練習試合、阪神1‐11楽天」(17日、宜野座)

 阪神の岩本輝投手(20)が2番手で登板し、3回無失点と好投した。メジャー通算434本塁打の楽天・ジョーンズは、スローカーブと直球のコンビネーションで見逃し三振に仕留めた。これで対外試合は計6回無失点。先発ローテ入りへ、また一歩前進した。

 躍進を続ける20歳は、大物外国人を前にしても、全く表情を変えなかった。「怖かった」と振り返る心の内はおくびにも出さず、真っ向から挑んだ。

 六回1死、岩本は楽天の4番・ジョーンズと対峙(じ)した。「話は聞いていたし、甘い所にいったら打ちそうな雰囲気があった。甘い所にいったらいけないと思った」。

 ファウル、ボールでカウント1ボール1ストライク。3球目は136キロの直球で空振りを奪って追い込んだ。続く4球目は外角への90キロのスローカーブ。ボールとなったこの誘い球が効いた。

 5球目は内角への直球を選択。しなやかな腕の振りから繰り出された白球が清水のミットに吸い込まれる。ジョーンズは全く手が出ず、見逃し三振。緩急自在の投球スタイルを貫き、メジャー通算434発の大砲を抑え込んだ。

 ジョーンズは「グッドピッチャーだった。(事前に)聞いていたようにスローカーブはもちろんだけど、直球も動いて打ちにくかった」と、驚きを隠さなかった。ヤクルト・志田スコアラーは「あれだけの強打者にスローカーブを投げるのは度胸がいるし、精度もいる。若いのに投球術を持っている」と、また評価を高めた。

 四回1死はメジャー通算61発のマギーを空振り三振に仕留めた。見せ場たっぷりの、3回2安打無失点。16日の中日戦は榎田が2回3失点、この日は秋山が3回2失点と、先発争いのライバルが足踏みしているが、岩本は計6回無失点。一歩抜け出したといえる。中日・佐藤スコアラーは「ローテに入ってくるであろう投手」と、開幕2カード目での対戦を想定に入れ始めた。

 成長を続ける背番号59。それでもマウンド同様、冷静な姿勢を崩さない。「自分の立場だと、いつ(2軍に)落ちてもおかしくない。毎日が勝負。結果を出すことを考えている」。大物との対戦でつかんだ自信を胸に、次回も全てを出し切る。

関連ニュース

編集者のオススメ記事

阪神最新ニュース

もっとみる

    主要ニュース

    ランキング(阪神)

    話題の写真ランキング

    写真

    リアルタイムランキング

    注目トピックス