稀勢、まげでV残った 日馬に反則勝ち

 「大相撲夏場所14日目」(24日、両国国技館)

 勝負は下駄を履くまで分からない。稀勢の里が反則勝ちで2敗を死守、千秋楽まで優勝争いに残った。

 横綱日馬富士とのサバイバル戦は、立ち合いから激しい火花を散らした。頭から低く当たると、日馬富士の引きに乗じて一気に突進。土俵際でもつれたが、軍配は稀勢の里に上がった。物言いがつき、協議の結果はまげをつかまれての反則勝ち。12日目に鶴竜が豪栄道にまげをつかまれて反則勝ちしたのに続く珍事に、今場所9回目の満員御礼が出た館内は騒然となった。

 わずか3秒の勝負。だが、あまりにも目まぐるしい勝敗の成り行きにも、稀勢の里は平静を貫いた。「物言い?う~ん、ちょっと分からなかったですね。軍配は見えなかった」と、静かに問題のシーンを振り返る。日馬富士の右足に関しては、「しっかり俵の上にあった」と残っていたと認識。それでも反則勝ちという形で、際どく白星を拾った。

 北の湖理事長(元横綱)はここ2場所の不振(1月7勝、3月9勝)から、たとえ13勝しても来場所が綱とりになることには否定的。だが、1差なら優勝に準ずる成績となるだけに、「あした(千秋楽)勝って、次の場所のバネにしなければいけない」とゲキを飛ばした。先を越された新横綱鶴竜を撃破すれば、待望の綱へ再び機運が盛り上がることは間違いない。

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