岩渕W杯初弾で4強「スタッフに感謝」

 「カナダ女子W杯・準々決勝、日本1-0オーストラリア」(27日、エドモントン)

 準々決勝2試合が行われ、2連覇を狙う日本は後半42分、途中出場したFW岩渕真奈(22)=バイエルン・ミュンヘン=のW杯初ゴールでオーストラリアを1-0で下し、2大会連続2度目の4強入りを果たした。イングランドは開催国のカナダを2-1で振り切り、初の準決勝進出。両チームが7月1日(日本時間2日午前)の準決勝で対戦する。

 4強進出を決めたなでしこたちが歓喜に沸いた。値千金の一撃を決めたのはチーム最年少22歳の岩渕。「おいしいところをいただきました。でも、チームとして勝てたことが一番良かった」と声を弾ませた。

 0-0のまま延長突入が迫った後半42分だった。MF宮間あや(30)=岡山湯郷=の左CKがクリアされ、飛び込んだMF宇津木瑠美(26)=モンペリエ=がシュート。流れたボールをDF岩清水梓(28)=日テレ=が再シュートしたが、GKにブロックされた。こぼれ球を再び岩清水がゴール前へ蹴り入れた。

 これにすかさず反応したのが岩渕。右足ハーフボレーで倒れ込みながらボールをネットに突き刺した。「うわぁ、入っちゃった」。チームメートに取り囲まれ、W杯初ゴールを祝福された。

 10代のころから逸材と呼ばれ、U-17、U-20W杯など国際舞台でもゴールを決め、注目された。優勝した4年前のW杯ドイツ大会も決勝など5試合に途中出場。ロンドン五輪も3戦に出場し、試合の流れを変える「切り札」として活躍した。

 だが、けがも多く、フル代表でのゴールはオーストラリア戦前までは3得点だけ。今回も直前の国内合宿中に右膝を痛め、1次リーグ最終戦のエクアドル戦、続く決勝トーナメント1回戦のオランダ戦ともに途中出場でプレー時間はわずかだった。だが、この日は佐々木則夫監督(57)に「君が決めて勝つんだ」と言われ後半27分からピッチに送り出された。

 「(けがをしていたのにカナダへ)連れてきてくれたチームに感謝したい。ドクターはじめスタッフにも感謝しないといけない」と岩渕。泣いても笑ってもあと2試合。「本当にこのメンバーであと2試合戦えるのはうれしい。一つでも良い結果を残したい」。もう1ゴール決めたい。そんなやる気と自信に満ちた表情だった。

関連ニュース

編集者のオススメ記事

なでしこJAPAN最新ニュース

もっとみる

    主要ニュース

    スコア速報

    ランキング(サッカー)

    話題の写真ランキング

    デイリーおすすめアイテム

    写真

    リアルタイムランキング

    注目トピックス