遠藤が救った FK弾!G大阪逆転8強

 「サッカー天皇杯・4回戦、G大阪3‐2町田」(15日、万博)

 8強が出そろった。来季J2に降格するG大阪は、来季JFLに降格する町田を3‐2下し、ベスト8に進出した。2度のリードを許す苦しい展開も後半35分、日本代表MF遠藤保仁(32)が直接FKを決めて勝ち越した。J1柏はJFLの横河武蔵野(東京)に辛勝。J2千葉は東北社会人リーグの福島ユナイテッドに5‐0で大勝し、Jリーグ勢以外は全て敗退した。23日の準々決勝はC大阪‐G大阪、千葉‐鹿島、名古屋‐横浜M、大宮‐柏となった。

 歓声がはじけた。後半35分、ゴールまで約20メートル。日本代表MF遠藤の右足から放たれたボールは、緩やかな弧を描きゴールネットを揺らした。「自信を持って蹴れた。決められてよかった」と振り返った決勝FK。背番号7は両手を上げ、少し控えめに喜びを表現した。

 来季監督として長谷川健太氏の就任が決定的となったことで、天皇杯が最後の指揮となった松波監督は、今季初めてとなる3バックで臨んだ。だが「ボールがスムーズに動かせなかった」と思惑は外れた。前半27分、DF中沢がPKを献上して先制点を許すと、新システムをあっさり捨て従来の4バックに戻す。するとピッチ上の落ち着きのなさが、試合展開にも影響を及ぼす。前半38分、MF倉田のゴールで前半を同点で折り返すも、後半11分に再びリードを許してしまう。

 重苦しい雰囲気を振り払ったのが、今季清水から期限付き移籍で加入したDF岩下だ。後半20分に今季初ゴール。リーグ戦最後の2試合を出場停止のため、J2降格をピッチの外から見届けるしかなかった元日本代表は「遅くなったけど、ガンバの力になることができた」と笑顔を見せた。

 2度のビハインドをはね返したものの、今季のリーグ戦同様3点を奪わないと勝てないという結果に、松波監督は「それがガンバのスタイル」と苦笑いするしかなかった。

 準々決勝はC大阪との“大阪ダービー”に決まった。「残り3戦すべて決勝のつもり」と遠藤が決意を示せば、DF今野は「松波さんと優勝したい」と指揮官へ思いをはせた。屈辱にまみれたシーズン。残された最後のタイトルを、誇りにかけてつかみ取る。

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