G大阪降格…遠藤去就は「分からない」

 「J1、磐田2‐1G大阪」(1日、ヤマハ)

 C大阪と新潟が残留を決め、神戸とG大阪がJ2降格となった。G大阪はJリーグ創設時からの10クラブの一つで、初のJ2となる。G大阪は今季J1最多得点ながら、磐田に競り負けて17位に終わった。神戸は既に優勝を決めている広島に敗れて16位となり、05年以来2度目の降格。C大阪は、1‐2の後半50分、MF横山知伸(27)が、この日2点目となるゴールを決めて執念のドロー。川崎と引き分け、自力で残留を勝ち取った。得点王争いは広島のFW佐藤寿人(30)が22ゴールで初めて輝いた。日本選手の得点王は2010年の前田(磐田)以来で6人目(8度目)。

 午後5時23分20秒。夕暮れのヤマハスタジアムに無情のホイッスルが鳴り響いた。MF遠藤は一瞬も表情を変えず、センターサークルに整列。DF今野は顔色をなくし、サポーター席へ歩を進めた。DF加地、MF佐々木は人目もはばからず、ピッチで号泣。松波監督はうつむいたまま、ロッカールームに消えた。

 1993年のJリーグ発足から20年。10チーム開幕の同年から参戦した西の名門クラブのJ2初降格が現実になった。松波監督は会見で「結果についての責任はすべて自分にある」と敗戦の弁。MF遠藤は「こういう結果になった責任は全員にある。いいメンバーがいても勝てないと改めて感じた。まとまりがなかったわけではないけど、どこかで気が緩んでいたのかもしれない」と、冷静な口調で敗因を探った。

 昨オフ10年間指揮を執った西野朗監督との契約を打ち切り、ブラジルからセホーン監督、呂比須ヘッドコーチを招へい。事実上、二頭体制で新生チームをスタートさせたが、開幕公式戦5連敗を理由に3月下旬に解任。内部昇格で松波体制が船出したものの、再建の兆しが見えない夏場に監督交代案が出るなど、名門が迷路にさまよった。

 懸案は現在最終予選を戦う14年ブラジルW杯で主軸を担う日本代表MF遠藤とDF今野の去就だが、クラブ側は3日以降に行われる契約交渉で慰留に努める。

 来季J2でプレーする可能性を問われた遠藤は「14年まで契約が残っているので、残りますよ」と一度はチーム残留を明言したが、その後「契約が残っている選手には移籍金が発生する。どこもとってくれるところがなければ残りますし…。今後どうなるか分からないけど、今は考えられない。周りは騒ぐでしょうけど、同じ質問がきても同じ答え」と含みを持たせた発言を残して帰阪した。名門復活は前途多難。クラブ至宝の流出阻止が目前の命題になりそうだ。

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