田口完勝でV4達成「内山さんが帰って来ると思っているので」

防衛に成功し内山高志(右)とポーズをとる田口良一=東京・大田区総合体育館(撮影・堀内翔)
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 「ボクシング・WBA世界ライトフライ級タイトルマッチ」(31日、大田区総合体育館)

 王者・田口良一(29)=ワタナベ=が同級1位で元WBA世界ミニマム級王者の宮崎亮(28)=井岡=を3-0(117-111、119-109、116-112)の大差判定で下し、4度目の防衛に成功した。

 序盤から積極的に前に出てプレッシャーをかけた田口は、左右のボディー、フック、アッパーと多彩なパンチを浴びせた。最後まで握ったペースを放さない圧勝だった。

 大きなプレッシャーを乗り越えた。セミファイナルで、先輩の河野公平がベルトを失いジムの王者は自分一人となってしまった。「ああ~と思った。負けたらまずいな、と。でもリングに上がるときは自分は自分と切り替えた」と言う。

 試合前日まで挑発された宮崎については「思った以上にやりやすかった」と、ジャブで下がらせ、3回にはお株を奪うノーガードを見せて挑発する場面も。「相手にプレッシャーをかける気持ちだった」と貫禄十分だった。

 防衛戦4連続KOなら西岡利晃(帝拳)、先輩の内山高志に並ぶところだったが、「終盤は狙っていたけど、宮崎選手のパンチが最後まで生きていたので勝利を優先させました」と、熱さの中に冷静さを失わなかった。

 日本人との対戦は、13年8月、現WBO世界スーパーフライ級王者の井上尚弥(大橋)以来3年ぶり。今回は、宮崎のスピード対策として神奈川・平塚で走り込み合宿を行った。その効果もあり、最後まで動きは衰えなかった。

 世界王者が1人となり、渡辺均会長は「寂しいけど田口は成長している。まだまだ伸びる」と、ジムを引っ張る存在と期待する。それでも田口は「内山さんが帰って来ると思っているので、引っ張っていくのはお任せします」と謙虚に話していた。

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